目次

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  1. 海外での仮想通貨に対する税金とは?
  2. 仮想通貨にかかる税金は雑所得で、海外の取引所を利用しても同じ扱い
  3. 海外の税金事情、世界各国の税金について
  4. 海外の税金事情を理解した上で仮想通貨取引を!
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ビットコインなどの仮想通貨取引を始められた方が気になることの一つとして、税金があげられるのではないでしょうか。

海外在住の方や、ビットコイン以外にも様々な仮想通貨を保有するために海外の取引所の口座で売買をしている方は、

「海外の取引所を利用する際の税金の扱いってどうなるのか」

「海外では仮想通貨にどういう税金がかかるのか」

など気になられているのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、日本に在住されている方が海外の取引所を利用した際の税金の扱いと、海外での税金の扱いについて説明していきます。

下記の記事では、仮想通貨で利益を出した方むけに、「仮想通貨の利益と税金」について、基本的な部分から解説しています。

まずは基礎的な内容から理解したい方は、下記をご覧ください。

日本国内居住者が仮想通貨によって利益を得た場合には、その利益は雑所得(※1)となり、納税義務が生じます。

仮想通貨の税金は、利益が出た都度税金が源泉徴収されるわけではありません。

自分の所得を自分で申告することを確定申告と言いますが、源泉徴収されない仮想通貨の税金は確定申告によって納めなければなりません

確定申告では、すべての所得を申告する義務があります。

国内の取引所の利益だけを申告すればよいというわけではなく、海外の取引所での利益であっても確定申告をする義務を負っています

したがって、取引所が国内であろうと海外であろうと、仮想通貨の取引によって利益を得た人は正確に確定申告を行う義務を負っています。


(※1)雑所得とは、所得税における課税所得の区分の一つであって、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも該当しない所得

自己申告であるならば、申告してもしなくても国は分からないのではないか?と安易に考えてしまいがちですが、国は税務調査を行っています

税務調査とは、国税庁が管轄する税務署などの組織が、納税者の申告内容を帳簿などで確認し、誤りがないかどうかを確認する調査のことです。

例えば、所得100万円と申告している人が、実際には100万円を超える所得を得ていないかどうかを調査することです。

税務署は、現金取引の裏付けを取るため、預金取引調査として、定期的に銀行に対して税務調査を実施していますし、これだけ仮想通貨市場が過熱していることを鑑みれば、今後は仮想通貨取引所に対しても税務調査が行われる可能性があります

通常、国は海外の銀行まで調査を行うことはしていません。

そのため「スイスの銀行に資産を移した」などという事例が生じるのですが、2018年から海外に口座を持っている人の情報が国税庁に自動連絡される仕組みとなりました。(※1)

仮想通貨の場合は預金と異なるため、自動送信の対象とはなっていませんが、今後は海外取引所の情報も国税庁が把握する仕組みができる可能性は高いといえるでしょう

(2017年11月現在)国税庁が仮想通貨の所得は雑所得であると回答してから、まだ時間がたっていないため、今後の動向は分かりませんが、海外の取引所にビットコインなどの仮想通貨を移しても、仮想通貨の税金逃れができるとは、考えない方がよいです


(※1)財務省によって交付された「平成27年度税制改正大綱」によると、2018年から非居住者口座についての自動的情報交換がスタートする旨が定められました。

自動的情報交換とは、諸外国との租税条約に基づく情報の提供をいい、この制度によって、例えば外国に預金を持っている人の預金情報が、日本の国税庁に自動的に連絡されることになるというものです。

先ほど述べたように、雑所得は源泉徴収されるわけではないため、3月15日までに前年1年間の所得を税務署へ確定申告を行わなければなりません。

この際はやはり、国内・海外すべての取引所にかかる所得を申告したほうが安全です。

脱税がばれた場合には、最大で1.4倍程度の追徴税が発生することになり、リスクが大きくなってしまいます。

いずれにせよ、仮想通貨の国税当局のスタンスが全く分からない今は、正直に確定申告を行うようにしてください。

仮想通貨は現金に換金することが可能で、現金と仮想通貨購入時の差額が雑所得となります。

海外取引所では仮想通貨は現地通貨に交換することができます。

さらその外貨を円に交換した際に利益が出た場合には、その利益は為替差益として雑所得となります

仮想通貨の利益を合わせて雑所得として申告する必要があります

なお、雑所得の中では損益通算を行うことができます

そのため、為替で損失が生じた場合には、仮想通貨取引の利益を損益通算ができ節税効果があります。

仮想通貨での利益が10万円、為替損失1万円であれば10万円 - 1万円 = 9万円の雑所得となります。

日本では、仮想通貨の売買益は雑所得とされ、所得の大きさによって累進課税されます。

では、世界各国では仮想通貨は税金上どのような扱いがなされるのでしょうか?

アメリカでは仮想通貨の売買益は株式の売買と同じ扱いとされています。

アメリカ当局は、ビットコインは通貨より「資産」であるものと方向づけています。つまり株式などと同様です。

ビットコインによる収入にはキャピタルゲイン税が適用されるとしています(※1)

キャピタルゲイン税とは、株式等の取引で譲渡益が発生した場合に課せられる税金のことで、日本は住民税5%所得税15%の合計20%が適用されています。

ちなみに、アメリカのキャピタルゲイン税は12カ月未満の短期保有の場合、10%〜39.8%の税率が適用され、日本よりも高利率となっています。

また、ビットコインのマイニング(ビットコインのブロックチェーン技術の信頼性を担保する演算に対して与えられる報酬)は報酬を得た時点での市場価格によって課税されるとしています。


(※1)2014年4月、IRS(アメリカ内国歳入庁)は課税処理の枠組みとしてビットコインは通貨ではなく資産であると決定し、ビットコインによる支払い収入にはキャピタルゲイン税が適用されるとしています。

オーストラリアもアメリカと同様に通貨ではなく、資産であるとの見解を示しています。(※1)

ビットコインなどの売買時の利益にはキャピタルゲイン税が適用されるのですが、オーストラリアの場合には、1万豪ドル以下は非課税となっており、日本の20万円以下非課税よりも、オーストラリアの税制のほうが優遇措置が多いといえるかもしれません。

(※1)ジャパン・ビジネス・サービス ニュース・レター「オーストラリアのビットコイン取引課税

イギリスは、ビットコインなどの仮想通貨をポンドなどの通貨と換金した際には、税金はかかりません。 しかし、ビットコインなどの仮想通貨などで物品やサービスが販売される場合は、付加価値税が適用されます

付加価値税とは消費税のようなものであり、イギリスの場合、ほとんどの場所でモノやサービスを購入した場合20%の付加価値税が課税されます。(※1)


(※1)International Business Timesは2014年03月03日に、イギリスの収入&関税は、仮想通貨「Bitcoin」の商売に20%の付加価値税(VAT)を課さないだろうと報告しています。

ビットコインを通貨と交換する際には付加価値税は発生しないが、ビットコインでモノやサービス購入などの消費をする際には通常の消費と同じように付加価値税が適用されます。

2017年、10月22日、欧州司法裁判所(ECJ)は、ビットコインの売買に係る付加価値税の適用は除外されるべきであるとの判決を下しています。(※1)

なお、日本では以前、ビットコインの購入については消費税が課税されていましたが、平成29年度税制改正において、ビットコインについては消費税が非課税になるという改正がなされました。

このように、日本は仮想通貨の税制において他国と比較して高いということは決してありません

日本が仮想通貨先進国と呼ばれる所以はこのあたりの法的対応の早さであるともいえるでしょう。

いかがでしたでしょうか?

ビットコインや仮想通貨の投資に慣れてくると、より多くの種類の仮想通貨を購入するため、また売買の利便性を高めるために海外の取引所を利用しはじめるかと思います。

しかし、国内在住の方が海外の取引所を利用する際も、国内の取引所と同じ税金の扱いになることを理解しておかないと、追徴課税を課される可能性もありますので、これを機に改めて理解しておきましょう。

また、実際に各国の税金を見てみると日本の税制もそこまで厳しくないことが分かり、日本としてもブロックチェーンや仮想通貨といったイノベーションに協力的であると考えられます。

税制に限らず日本や海外の各国の仮想通貨に対する規制に関しては今後も目が離せないですね。