目次

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  1. 送金手数料無料のIoT向け仮想通貨IOTA(アイオータ)
  2. IOTA(アイオータ)とは?
  3. IOTA(アイオータ)の2つの特徴
  4. IOTA(アイオータ)の課題
  5. IOTA(アイオータ)のニュース・トピック
  6. IOTA(アイオータ)の今後・ロードマップ
  7. IOTA(アイオータ)の購入方法
  8. まとめ
Large iota logo  1

今回紹介する仮想通貨は、IOTA(アイオータ)です。

IOTAは非中央管理型のIoTデバイス向けの仮想通貨として開発されたことから、IoTの文字をとって、IOTAと名付けられています。

IOTAは送金手数料が無料の仮想通貨として注目されていますが、IoT関連のビジネスが拡大が期待されているアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)でもあります。

ICOでの調達額や、取引所上場後の高騰などがニュースで取り上げられてこともあり、

『ICOで話題になったけど、IOTAはどんなことに活用されるの?』 『IOTAの特徴や今後は?』

など、気になっている方も少なくはないですよね。 ※仮想通貨時価総額は第4位(2017年12月7日時点)

今回は、IoTデバイス間のデータ送信や決済手段として最適で、送金手数料がかからない仮想通貨であるIOTAの基本情報と概要、仕組み、今後などについて分かりやすく解説していきます。

IOTAは、IoT(モノのインターネット)に最適化されている送金手数料がかからないアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)として知られています。

IoTについては後述しておりますので、わからないという方は「そもそもIoTとは」の段落をご確認ください。

ビットコイン価格は2017年12月に16,000米ドルを突破しており、価格高騰に伴って送金手数料の上昇につながっています。

日本円を国内の銀行に送金する手数料よりも、ビットコインを送金する手数料の方が高くなっていることが話題になっていますが、IOTAの場合はこのような問題が起こりません。

そんなIOTAですが、まずは基本情報から確認していきましょう。

アイオータ(IOTA)の基本情報

独自通貨 IOTA(アイオータ)
開発者 David Sønstebø
開発組織 IOTA Foundation
コンセンサスアルゴリズム Proof of Work
初期発行量 2,800兆枚
時価総額 20億円

IOTAはそのまま読むと「イオタ」と発音しがちですが、「アイオータ」というのが正しい読み方です。

IOTAはDavid Sønstebø氏によって創設され、2015年11月から12月の間にICO(仮想通貨による資金調達)が行われて、資金調達が実施されています。

昨今は、あらゆる商品・サービスがインターネットと結びつく「IoT時代」になっています。

パソコンやスマートフォンなどのデバイスはもちろんのこと、冷蔵庫や洗濯機のような従来型の家電製品であっても、インターネットとつなげて家の外から内部を確認したり、遠隔操作が可能な製品が登場しています。

IOTAは、IoT時代のデータ通信取引を記録するのに適した仮想通貨としても注目が集まっており、富士通やボッシュなどの大企業と連携してブロックチェーン技術を活用し、IoTを推進していく存在になることが期待されています。(※1)

(※1)「IOTA財団ブログ 2017年11月28日(英文)

IoT(アイ・オー・ティー)という言葉をニュースや新聞などで目にすることが多くなりましたが、これは「Internet of Things」の略であり、日本語では「モノのインターネット」と訳されています。

IoTとは、モノにセンサーなどの電子デバイスを組み込むことでインターネット回線と接続し、利用者が遠隔地から操作したり、直接通信して動かしたりできる仕組みのことを指します。

IoTの話が出てきた際には、モノセンサーインターネットが組み合わさることであると思い出して頂ければ分かりやすいでしょう。

センサーが入っていないモノはインターネットとつなげることができませんので、この3つがIoTにとって必須項目であると言えます。

ブルドーザーなどの重機を製造している日本の大手メーカーは、製品にセンサーを内蔵して、世界中どの地域でどのように稼働しているかを確認できるようにしています。

これなどはIoTの分かりやすい例で、従来は重機が盗難された際、発見がしやすいようにセンサーが組み込まれましたが、最近は世界のどの国、どの地域でブルドーザーなどが活発に動いているかを確認する目的で使われています。

ブルドーザーなどの稼働率が高い国は経済状況が良い可能性が高く、この重機メーカーは製品が活発に動いている地域の経済が拡大すると予想し、経営資源を投入する際の判断材料にするため、IoTを活用しています。

IOTAには、以下の2つの特徴があります。

  • ①送金手数料なしに送金が可能
  • ②IoTデバイスで取得したデータを安全に送信できる

上記2つのIOTAの特徴を実現しているのが、Tangleと呼ばれる独自技術です。Tangleの仕組みについて説明を行った上で、IOTAが持つ2つの特徴について解説します。

IOTAが最近になって注目されている背景に、「Tangle」と呼ばれる独自技術があります。

Tangleの大きな特徴は、IoTデバイスの間で行われる小規模なデータ送信や受信などのやり取りを手数料無料で行えることです。

また、Tangleはビットコインなどの仮想通貨で利用されているブロックチェーンと似た働きをする分散型台帳技術であるDirected Acyclic Graph(有向非巡回グラフ:以下、「DAG」)構造を応用しています。

2017年12月現在、ビットコイン決済には10分以上の時間がかかっており、これがビットコインの度重なる分裂などを引き起こしていると考えられており、大きな課題になっています。

ブロックチェーンを採用しているビットコインの場合、マイナーによる承認に時間がかかる仕組みになっており、これが決済時間の長さにつながっているのです。

ビットコインなどのブロックチェーンの場合、ブロックがマイナーによって承認されなければならないことから決済に時間がかかりがちです。

現在のように世界中でビットコインの取引が拡大していても、マイナーの承認がなければブロックが形成されないことになり、仮想通貨としてのビットコインの送金もできません。

ブロックチェーンの場合、1つのブロックが生成されなければ、その先のブロックが承認されないため、図の左部分で示されているような形でボトルネックが発生しやすいことになります。

一方、DAGは図の右部分で提示されているように、1つ前のブロックが承認される前にその前にあるブロックを承認できる仕組みになっており、ブロックチェーンよりも迅速な処理が可能になっています。

DAGの仕組みでは、マイナーではなく、取引を行う人が他の取引を承認する仕組みになっています。これによって、1つ前のブロックが承認される前に、その前にあるブロックが承認できるようになっているのです。

IOTAの独自技術であるTangleは「もつれる」という意味を持つ英単語ですが、取引情報を直線的にしかつなげられないブロックチェーンとは違って、Tangleは複数の方向にもつれた網のような形で分散化された台帳技術なのです。

IOTAはTangleという「もつれた台帳技術」を採用しており、ビットコインなどの直線的なブロックチェーンとは違って、網のような形で取引が行われると理解すれば分かりやすいでしょう。

IOTAが持つ最大の特徴として知られているのが、手数料無料で送金できることです。Tangleを採用していることによって、IOTAではマイナーによる承認ではなく、取引をする人たちがお互いに承認を行うため、送金手数料が無料になっているのです。

ビットコインなどのブロックチェーンを使っている仮想通貨の場合、取引ごとにマイナーに対して手数料を支払わなければなりません。

IOTAの場合、IoTデバイス間でのやり取りを行うことになるため、少額決済の度に手数料が発生していては、利用者を増やすことが難しいという背景があります。

Tangleは決済の迅速化ということに加えて、送金手数料の無料化も実現したIOTA独自の技術ということができます。

IOTAが持つもう一つの特徴として、IoTデバイスで取得したデータを安全に送信できることがあります。

最近になり、東京で流行しているレンタル自転車を使う場合を考えてみましょう。

利用するレンタル自転車会社がIOTAの独自技術であるTangleを利用することで、自転車を借りる人は氏名などの個人情報をスマートフォンなどに入力し、仮想通貨であるIOTAで決済をして、自転車を簡単に借りることができます。

前述の通り、レンタル自転車を借りるためにIOTAを送金しても手数料はかかりません。

また、レンタル自転車を運営している企業はIoTデバイスで取得したデータを安全に送信することが可能で、不正なアクセスやハッキングを気にすることなくネットワークを構築することができるのです。

ビットコインなどが採用しているブロックチェーンが抱えている問題を克服できると期待されているIOTAですが、独自技術であるTangleにも課題はあると指摘する専門家がいます。

前述の通り、IOTAのTangleはDAGを活用しているため、ブロックチェーンのような直線的なブロック承認が行われるのではなく、もつれた網の形でブロックが生成されるため、チェーンが拡散されるリスクがあるという指摘があります。(※2)

また、ブロックチェーンの場合、直線的なやり取りであるため履歴をすべて確認することができますが、IOTAのTangleはもつれた網のようにチェーンが拡散しているため、履歴が不明確になり安全性に不安があると考えている人がいます。

DAGの仕組みでは、マイナーではなく取引を行う人が他の取引を承認する仕組みになっています。

1つ前のブロックが承認される前に、その前にあるブロックが承認されていくため、もつれた網の形がどんどん拡大していき、どのブロックを誰が承認したかが分かりにくくなってチェーンが拡散し、履歴が分からなくなるのではないかという懸念が出ているのです。

IoTの拡大に伴って、IOTAを利用する人や企業も増えることが予想されますが、これらの懸念や課題を克服できるかに注目が集まっています。

(※2)「MITメディアラボ 2017年9月8日(英文)

2017年12月に入ってIOTAの価格が上昇した背景には、ベルリンに本部を構えているIOTA財団が富士通やボッシュ、アクセンチュアなどの大企業とパートナーシップ契約を締結したことを発表し、今後IOTAの需要が急拡大するという思惑があると考えられています。(※3)

大手製造業者やコンサルティング・ファームなど多種多様な業態とIOTAが提携することによって、IoTデバイス間のやり取りでIOTAを活用する機会が増え、ビジネスが大きくなるという期待があり、昨今の仮想通貨業界全体の価格が上昇基調にあることもIOTA価格の急騰につながったようです。

(※3)「IOTA財団ブログ 2017年11月28日(英文)

前述したレンタル自転車はIOTAが活用される可能性のあるビジネスですが、IoTにかかわることであれば、ありとあらゆる取引でIOTAが利用できることになります。

IOTAの今後を占う上で、2017年3月にIOTAの創業者であるDavid Sønstebø氏が今後のロードマップを発表しています。(※4)

IOTAのロードマップは日本語版も用意されていますので、興味のある方は一読するとよいかもしれません。(※5)

この中で、ネットワークの改善や自動スナップショット、プライベートトランザクションなどいろいろな内容が記載されており、IOTAがロードマップを組んで業務改善を行おうとしている姿勢を垣間見ることができます。

(※4)「IOTA財団ブログ 2017年4月1日(英文)

(※5)「IOTA Japan Fan Site 2017年9月17日

IOTAを取り扱っている日本の仮想通貨取引所はないため、海外の取引所で購入する必要があります。

2017年12月時点で、BinanceとOKEx、BitfinexでIOTAの取引が行われており、昨今の価格急騰によって取り扱いを検討する取引所が出てくるかもしれません。

上記3つの取引所の中で、Binanceは日本語対応をしているため、日本に住んでいる人にとってはIOTAの取引が比較的やりやすい取引所になっています。

IOTAはIoTの時代に適した仮想通貨として登場し、ブロックチェーンとは違うDAGを活用したTangleという独自技術によって、業界の垣根を超えて注目を集めています。

現時点では、IOTAと大手企業のパートナーシップ連携締結だけが発表されていますが、今後具体的なビジネスの話が出てくれば、さらにIOTAへの注目が高まる可能性があります。