目次

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  1. イーサリアム(ethereum)とは
  2. ハードフォークってそもそも何
  3. イーサリアム(ethereum)の4段階ハードフォーク
  4. 参考情報:イーサリアム(ethereum)のハードフォークでコインの分裂が起きない理由
  5. イーサリアム(ethereum )とイーサリアムクラシック(ethereum classic)の分裂
  6. 最近話題のイーサリアム(ethereum)の分裂~EtherZero(イーサゼロ)とは~
  7. 【まとめ】イーサリアム(ethereum)のハードフォーク
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イーサリアム(ethereum)とは、国内のほとんどの取引所で取り扱いがされている人気の仮想通貨で、気になってイーサリアムについて調べてる方もいらっしゃるかと思います。

中でも、この記事に辿り着いた読者の方は、

『ハードフォークはなぜ起きるのか?』

『なぜハードフォークによってイーサリアムとイーサリアムクラシックに分裂したのか?』

『これからどういうハードフォークを予定しているのか?』

など気になられている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、ハードフォークの種類について整理したのち、

について、なぜハードフォークをしたのか(するのか)と併せてわかりやすく説明していきます。

ハードフォークとは、互換性のない仕様変更のことです。

ブロックチェーンを使用したビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨において、互換性のない仕様変更とは、ブロックチェーンの永続的な分岐(分裂)を引き起こす仕様変更のことを指します。

ハードフォークとは、コインの分裂を引き起こすと理解している方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、ハードフォークとは、図の3つに種類分けがすることが可能です。

イーサリアムは過去に、イーサリアムとイーサリアムクラシックへのコインの分裂を引き起こすハードフォークや、メトロポリスと呼ばれるアップデートのためのハードフォーク、が実行されました。

また2018年1月19日にはEtherZero(イーサゼロ)というアルトコイン生成のためのハードフォークが実行される予定です。

これらの具体的な内容に関しては、

まずは、3つのハードフォークについて、それぞれの違いを理解していきましょう。

アップデートのためのハードフォークとは、ブロックチェーンの課題や、プロトコル(中枢の仕組み)を改善するために参加者の賛同を得て実行される仕様変更です。

イーサリアムの4段階ハードフォークは、このアップデートのためのハードフォークに分類され、セキュリティの向上や、トランザクション(取引データ)処理能力向上などを目的に行われています

このハードフォークでは、あらかじめコミュニティの参加者の合意が取れているため、ブロックチェーンは分裂しますが、コイン自体の分裂はおこりません。

仮想通貨が分裂するには、分裂後2つのブロックチェーン両方が機能する必要があるのですが、参加者が仕様変更に賛同しているため、新ルールのブロックチェーンのみ機能するためブロックチェーンの分裂のみ起きます。

コインの分裂を引き起こすハードフォークとは、コミュニティ内の対立(分裂)を引き起こすハードフォークといい換えることができます。

アップデートのためのハードフォークでは、コミュニティ全体がアップデートに合意しているため、旧ルールのブロックチェーンが機能することがないので分裂は起きません。

しかし、このハードフォークではその仕様変更を巡ってコミュニティ内が対立します。

ですから、新ルールと旧ルールのそれぞれのブロックチェーンを採用するコミュニティが存在するため、それぞれのブロックチェーンに対応した2つのコインが誕生することになるのです。

イーサリアムとイーサリアムクラシックに分裂を引き起こしたハードフォークがこれに該当します。

ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨から、ハードフォークを行うことで、アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨の総称)を開発することが可能です。

ビットコインやイーサリアムなど、ほとんどの仮想通貨は、開発に必要な情報(プログラミングコード)が誰にでも使用できる(オープンソース)ようになっています。

このプログラミングコードを覚えてしまえば、元の仮想通貨のブロックチェーンの機能を少し変更(ハードフォーク)するだけで、アルトコインが生成できるのです。

1/19にEtherZeroのハードフォークは、このアルトコイン生成のためのハードフォークに該当します。

ちなみに、ビットコインからは、ビットコインのプログラミングコードを基にライトコインやネームコインなどの仮想通貨が開発されています

ここまで記事をご覧の方は、ハードフォークについて理解が深まったのではないでしょうか。

次の段落では、イーサリアムで実際に行われた(今後行われる予定の)4段階ハードフォークと、コインの分裂を引き起こしたハードフォークについて解説していきます。

イーサリアムでは、『EIP(Ethereum Improvement Proposal、イーサリアム改善案)』に基づいたハードフォークが行われることが決まっています。

EIPとは、イーサリアムの技術(仕様)の改善方法などが記載されている提案書です。

ハードフォークが実行されるたびに、イーサリアムでは開発フェーズの呼び名が、下の4種類に分かれています。

  1. Frontier(フロンティア)
  2. Homestead(ホームステッド)
  3. Metropolis(メトロポリス)
  4. Serenity(セレニティ)

ではそれぞれどのような特徴がある(あった)のか見ていきましょう。

Frontierは最初のイーサリアムのアップデートで2015年7月に行われました。

基本的な機能の実証実験で、このアップデートによって、バグなどを見つけて、さらなる修正を加えるための足がかりとするためのアップデートです。

このFrontierは、開発者側にイーサリアムの分散化システムを構築させるための実践練習を目的としたβ版リリースといえます。

β版リリースとは正式な製品の前の状態を意味します。

イーサリアムは2016年3月に第2回目のハードフォークであるHomesteadを行いました。

このアップロードでは、より多くの人が利用できる環境へするためのアップデートで、採掘難易度の調整アルゴリズムの変更などがおこなわれました。

この変更が行われたため、取引の承認までに必要な時間が平均して5~20秒になり、Frontierに比べてイーサリアムの使い勝手が良くなりました。

Homesteadに移行したことで、多くの企業やユーザーがイーサリアムを使用・活用するようになり、イーサリアムはこの時期に、大幅な価格上昇をしています。

3回目のハードフォークのメトロポリスは以下の2段階に分かれています。

  1. Byzantium(ビザンティウム)
  2. Constantinople(コンスタンティノープル)

2017年の10月にビザンティウムが実行されましたが、コンスタンティノープルは時期が未定となっています。

ビザンティウムでは『Proof of WorkからProof of Stake』への移行準備、『匿名性の強化』『難易度調整式の変更』が行われました。

Proof of WorkからProof of Stakeへの移行とは、簡単にいうと、取引データをまとめたブロックのブロックチェーンへの追加のしやすさを、『計算処理能力→コインの保有量』に変更するということです。

イーサリアムではPoSへの移行前に新規発行量を減らすことや、後述するディフィカルティボムの調整が行われることが決まっていて、それらが実行されました。

セレニティとはイーサリアムの第4(最終)ハードフォークのことを指しますが、まだアップデートの日程や内容などの詳細が正確には発表されていません。

このセレニティではProof of Stakeへの移行が完全に行われるといわれています。

イーサリアムの4段階ハードフォークで、仕様の変更を巡りコインの分裂が起きない理由には、イーサリアムネットワーク参加者がハードフォークに賛同していることに加えて、ディフィカルティボムが設定されていることも関係しています。

ディフィカルティボムとは、ハードフォークの際に旧ルール(ハードフォーク前)のブロックチェーンのブロック生成(マイニング)難易度を意図的に高くすることで、旧ルールでのマイニングを困難にします

マイニングとは、取引データをまとめたブロックを作成し、ブロックチェーンにブロックを追加する作業のことなのですが、ブロックを追加する際に報酬が得られます。

ディフィカルティボムにより、難易度が上げられることで、旧ブロックチェーンではマイニングができなくなり、報酬が得られなくなるので、ネットワーク参加者は新仕様のブロックチェーンに参加しようとするインセンティブが働くのです。

ちなみに、ディフィカルティボムにより、マイニングができなくなる状態になり、旧仕様のブロックチェーンが機能しなくなることをアイスエイジ(氷河期)と表現します。

ここまででは、イーサリアムのアップデートのためのハードフォークについて解説してきましたが、次の段落では、イーサリアムの分裂を引き起こしたハードフォークの概要と、内部分裂のきっかけについて解説していきます。

イーサリアムとイーサリアムクラシックの分裂のきっかけは、Dao事件を巡るコミュニティ間の対立です。

Dao事件とは、イーサリアム上で構築されたTha Daoというサービスの脆弱性を突かれて約50億円分のイーサリアムがハッカーに盗まれた事件です。

この事件の際、以下の使用方法を巡りコミュニティ間の対立が起きました。

  • ハードフォーク派
    →イーサリアムのブロックチェーンをハッキング前の状態にし、ハッキング事態をなかったことにする

  • 何もしない派
    →今回の事件は、イーサリアムのシステム上の問題ではなく、あくまでTha Daoというサービスの問題だから何もしない

結果として、イーサリアムではハードフォークが実行されたのですが、このイーサリアムの介入が、非中央集権的な仮想通貨の理念に反するとして、一部(何もしない派)のコミュニティが反発しました。

反発したコミュニティが、『オリジナルのブロックチェーン(巻き戻し前のブロックチェーン)こそがイーサリアム』とし、非中央集権的なイーサリアムクラシックを誕生させたのです。

2018/1/19日に、イーサリアムからEtherZeroが分裂します。

EtherZeroのは、イーサリアムと同様分散型アプリケーション形成プラットフォームを目標に掲げていますが、EtherZeroには以下の特徴があります。

  • 取引の承認時間が10秒
    →イーサリアムは15秒
  • マスターノードを使用
    →マスターノードとは取引承認を専門に行うノードのこと。マスターノードを活用することで取引承認時間の速さを実現(※)
  • 取引手数料が0(0 TX fee)

イーサリアムとEtherZeroの違いについては、EtherZeroの公式HPの以下の図がわかりやすいです。

画像引用元:EtherZero公式HP

EtherZeroには、まだ懐疑的な見解も多く、EtherZeroの取り扱い・配布(所持しているイーサリアムに応じて分配)を公表している取引所も明らかではありません。

EtherZeroによると、以下の取引所にアプローチをしているらしいですが、今後の動向に注目していた方がよいかと思います。

画像引用元:EtherZero公式HP

ハードフォークとは、互換性のない仕様変更によりブロックチェーンが分裂することで以下の種類に分けられましたね。

  1. アップデートのためのハードフォーク
  2. コインの分裂を引き起こすハードフォーク
  3. アルトコイン生成のためのハードフォーク

そして、イーサリアムでは、アップデートのためのハードフォークである、メトロポリスなどの4段階アップデートのハードフォーク、イーサリアムとイーサリアムクラシックの分裂を引き起こしたハードフォークが起きていましたね。

イーサリアムのDao事件を巡る方針に関しては賛否両論あり、個人的な見解を述べることはここでは控えます。

イーサリアムはセレニティによるハードフォークが実行されることで、当初の予定の最終段階に達することで更なる発展が期待されているので、今後のイーサリアムの発展に注目が集まります。