目次

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  1. NEO(ネオ)とイーサリアム(ETH)の比較
  2. NEO/イーサリアム(ETH)とは?(前提知識)
  3. NEOとイーサリアム(ETH)の7つの違い
  4. ①プロジェクトの目的の違い《NEO/イーサリアム(ETH)》
  5. ②dApps/ICOの種類や開発元の違い《NEO/イーサリアム(ETH)》
  6. ③スマートコントラクトを記述するためのプログラミング言語の違い《NEO/イーサリアム(ETH)》
  7. ④コンセンサスアルゴリズムの違い《NEO/イーサリアム(ETH)》
  8. ⑤トランザクションの処理速度の違い《NEO/イーサリアム(ETH)》
  9. ⑥通貨の発行上限の有無《NEO/イーサリアム(ETH)》
  10. ⑦その他の違い:「GASの意味」《NEO/イーサリアム(ETH)》
  11. <まとめ>NEO/イーサリアム(ETH)の違い
Large neoandethereum

NEO(ネオ)イーサリアム(ethereum/ETH)は、どちらもスマートコントラクトの実装が可能な分散型アプリケーションのプラットフォームです。

NEOは中国を拠点として開発を進められていることから、中国版イーサリアムとも言われています。

そんな似ている特徴を持つ2つの通貨ですが、「通貨を購入する前に、NEOとイーサリアムはどこが違うのか比較して検討したい」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、NEOとイーサリアムの7つの異なる点をご紹介します。
まずは前提知識として、NEOとイーサリアムの特徴をおさらいしましょう。

すでにNEOとイーサリアムの概要は知っているから違いを知りたいという方は、【NEOとイーサリアムの7つの違い】の段落からご覧ください。

NEOとイーサリアム(ethereum/ETH)はどちらも、スマートコントラクトの実装が可能な、分散型アプリケーションのプラットフォームとして開発された仮想通貨です。

仮想通貨と呼ばれますが、実態はNEOやイーサリアム(ETH)は、アプリケーションを構築するためのプラットフォームといえます。

それぞれを、より詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。

スマートコントラクトとは、(取引の)契約を人の手を介さず、自動で実行させる仕組みのことです。

契約内容とその執行条件を事前にプログラミングしておけば、執行条件が達成されたときに自動的にその取引が実行されます。

ブロックチェーン上で実行されるスマートコントラクトには、以下のメリットがあります。

  • ブロックチェーンの特性上、契約内容の改ざんが困難であり、契約不履行の心配がない。
  • ブロックチェーン上の取引記録は誰でも確認することができるため、透明性が担保される。
  • 中央管理者(仲介者)を介さず自動で契約内容が実行されることで、決済期間の短縮や、コストの削減が可能。

次に、分散型アプリケーションについて確認していきましょう。

分散型アプリケーション(dApps/Decentralized Applications)は、dAppsに投資するVCファンドのCEOであるDavid Jonstonによると、以下のように定義されています。

  1. オープンソースであり、中央管理者のいない自律型のアプリケーションである
    市場からの意見でプロトコルの変更を可能とするが、必ずユーザーの合意のもとで変更内容が決定されること。
  2. アプリケーションと運用記録は、ブロックチェーンに格納する
    サーバーダウンなどの障害を避けるため、アプリケーションやその運用記録は、暗号化された分散型のブロックチェーンに格納されること。
  3. トークンを発行する
    アプリケーションの価値の向上のため、マイナーの報酬として発行したトークンを支払うこと。
  4. トークンはコンセンサスアルゴリズムに従って作成する
    アプリケーションが動作する標準化された、コンセンサスアルゴリズムによってトークンが発行されること。

(参照元:The General Theory of Decentralized Applications, Dapps(英文), Authors: David Johnston, Sam Onat Yilmaz, Jeremy Kandah, Nikos Bentenitis, Farzad Hashemi, Ron Gross, Shawn Wilkinson and Steven Mason

スマートコントラクトが実行可能なブロックチェーンでは、誰でも自由に分散型のアプリケーションが開発でき、中央管理者なしにさまざまな契約の実行が実現します。

似た役割を持つNEOとイーサリアム(ethereum/ETH)ですが、次に異なる点を7つ、ご紹介します。

  1. プロジェクトの目的
  2. dApps/ICOの種類と開発元
  3. スマートコントラクトを記述するためのプログラミング言語
  4. コンセンサスアルゴリズム(※1)
  5. トランザクションの処理速度(※2)
  6. 通貨の発行上限の有無
  7. 燃料の「GAS」という通貨の有無

(※1)コンセンサスアルゴリズムとは、ブロックチェーンにどのブロックを追加するかを決めるためのルールのことです。
(※2)トランザクションとは、取引データのことです。

これら7つの違いについて、一つずつ確認していきましょう。

まず、NEOとイーサリアム(ETH)ではプロジェクトの目的が異なります。

NEOは、ブロックチェーンのスマートコントラクト技術で、分散化、トラストレス、追跡可能、高い透明性、仲介者を不要とする経済のシステムを構築することを目的としています。

一方、イーサリアムは、さまざまなdAppsの開発やICOが実施される、プラットフォームになることを目指しています。

つまり、イーサリアムは、幅広い分野の分散型アプリケーションの基盤を提供することを目的とし、NEOは現実の資産をデジタル化し、それを個人で資産を管理するようなスマートな経済システムの構築を目的としています。

どちらも、ブロックチェーン上で自由度の高いスマートコントラクトの作成が可能という点では同じですが、最終的に目指す姿に関しては違いがあるという点はおさえておきましょう。

NEOとイーサリアム(ethereum/ETH)は、それぞれのプラットフォーム上で、すでに多くのdApps(分散型アプリケーション)の開発やICO(トークンを発行して資金と調達すること)が進んでいます。

dAppsとICOですでに取引所に上場しているトークンの数を比べてみました。(2018年2月23日現在)

  NEO イーサリアム(ETH)
dAppsの数 37(※1) 1000(※2)
ICOを行い取引所に
上場しているトークン
7(※3) 477(※4)

(※1)参照:NEO dApp List
(※2)参照:state of the dapps
(※3)参照:NEP-5 Tokens
(※4)参照:CoinMarketCap

dAppsとICOで上場した通貨、どちらもイーサリアム(ETH)の方が圧倒的に数が多いことがわかります。

これはそれぞれの通貨をリリースした時期(NEO:2016年、イーサリアム:2015年)が異なることが一つの要因として考えられますが、NEOはほとんどのdAppsやICOの開発元が、中国圏の企業です。

これは独自の文化を築いて発展している中国において、NEOは中国独自のプラットフォームとして発展する可能性があることを示しています。

つまり、それぞれ開発目的や狙いが違うことから、アプリケーションやトークンの数で、開発の進み具合を判断することは難しいと言えます。

NEOやイーサリアム(ethereum/ETH)では、スマートコントラクトをプログラミングすることで、アプリケーションの開発が可能になりますが、その際のプログラミング言語に違いがあります。

  • NEOC#、VB.Net、F#、Java、Kotlin
    (今後サポート予定:C、C ++、GO、Python、JavaScript)
  • イーサリアムSolidity、Serpent

NEOは、開発者が普段使用することの多いプログラミング言語に対応しており、これは90%以上の開発者がNEOの開発参加が可能であることを意味しています。

イーサリアムでは、独自のプログラミング言語(Solidity、Serpent)に対応しているため、難解な言語ではないものの、開発者は改めて言語を習得する必要があります。

ブロックチェーンにブロックを追加する際のルールである、コンセンサスアルゴリズムも異なります。

  • NEODBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerant)
    NEO保有者がブロックチェーンの帳簿係(bookkeeper)を選ぶ。帳簿係の中からブロックを生成する者が1人選ばれ、それ以外の人がブロックの妥当性を投票して決定する仕組み。
  • イーサリアム(ETH)PoW(Proof of Work/プルーフオブワーク)
    計算を早く解いた者のブロックを、ブロックチェーンに追加する仕組み。

どちらのコンセンサスアルゴリズムも、ブロックチェーンにブロックを追加できた者に対して、報酬として新規で発行されるコインを受け取ることができます。

しかし、イーサリアムが採用するPoWには、現在以下のような課題を抱えています。

  • マイニングの中央集権化
    ハッシュパワーのあるノードを保有しているマイナーが有利となる。
  • 改ざんされる可能性がある
    悪意ある参加者が計算処理(マイニング)速度の約51%以上を掌握することで改ざんが可能となる。

そこで、イーサリアムは今後、コンセンサスアルゴリズム をPoWからPoS(Proof of stake/プルーフオブステーク)へ移行することが予定されています。

PoSとは、コインの保有量が多いほど、ブロックの生成が有利に行えるように設定されているコンセンサスアルゴリズムです。
PoSにもいくつか種類がありますが、一例として、そのコインを保有している量が多い者ほど、計算処理(マイニング)の難易度が下がり、ブロックの生成成功確率が上がるものがあります。

PoSではPoWの課題であった、消費電力の問題を緩和し、51%問題に強いと考えられており、またブロックの承認時間が早くなるといったメリットもあります。

トランザクションとは取引データのことで、その処理速度に違いがあります。

  • NEO1000件/秒
  • イーサリアム(ETH)15件/秒

NEOのコンセンサスアルゴリズムのDBFTでは、ブロックの生成に約15~20秒かかり、1秒あたり1000件のトランザクションを処理することが可能です。

それに対しイーサリアム(ethereum)では、ブロック生成の時間は15秒とNEOとほぼ同じですが、1秒あたり15件のトランザクション処理にとどまります。

そのため、取引量が増えるにつれて、承認までに時間がかかることが問題(スケーラビリティ問題)となっていました。

そこでイーサリアムは、その解決策の一つとしてコンセンサスアルゴリズムをPoSへ変更することを予定しています。

PoSの方が、PoWよりも承認プロセスが単純なため、ブロックの生成時間を短くすることが可能になるためです。

ビットコインをはじめ、多くの仮想通貨には通貨の発行上限があらかじめ設定されており、以下のように発行上限が異なります。

  • NEOあり(1億NEO)
  • イーサリアムなし (未定)

NEOは1億NEOの発行上限がありますが、そのうち分配済み枚数は6,500万NEOですが、未分配分のNEOについては、開発や運用、保守などの目的でNEO協議会が所持しています。

一方イーサリアムは、現在までに1億近くのETHが発行されていますが、今のところ発行上限はありません。

上限がないということはいくらでも発行することができ、インフレが起こり価値が下がってしまう可能性がありますが、今後どのような設定となるかは未定のままです。

NEOとイーサリアムでは、プラットフォーム上で送金やスマートコントラクトの実行をした際に、手数料が徴収されます。

この手数料のことを、NEOとイーサリアムでは、GAS(燃料)と呼ぶのですが、このGASに関して以下の違いがあります。

  • NEO「GAS」という通貨が存在する
  • イーサリアム「GAS」という通貨は存在しない

NEOには、送金や支払いに使用される仮想通貨NEOと、手数料としての役割を果たすGASの2種類の通貨が存在します。

一方、イーサリアムの独自通貨はEther(ETH)のみです。

イーサリアムでは、ETHで送金や支払いをした場合、手数料としての徴収されるのはETHになります。

つまり、NEOでGASという言葉がさすのは、手数料と独自通貨GASで、イーサリアムでいうGASは手数料のことということになるのです。

NEOとイーサリアム(ethereum/ETH)は、どちらもスマートコントラクトの実装が可能な、分散型アプリケーションのプラットフォームですが、以下の7つの違いがあることがわかりました。

  1. 目的
  2. dApps/ICOの種類と開発元
  3. スマートコントラクトを記述するためのプログラミング言語
  4. コンセンサスアルゴリズム
  5. トランザクションの処理速度
  6. 通貨の発行上限の有無
  7. 燃料の「GAS」という通貨の有無

そもそも目的が違うので異なる箇所も多く、まったく別の通貨であることが理解できたかと思います。

今後も、スマートコントラクトの実用化が進むことで、中央管理者を必要としないさまざまなサービスが誕生することが期待されるので、NEOとイーサリアム(ethereum)には引き続き、注目が集まりそうです。