目次

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  1. 仮想通貨のウォレットは5種類ある
  2. ハードウェアウォレットとは
  3. 【特徴】ハードウェアウォレットとは
  4. 【懸念点(注意点)】ハードウェアウォレットとは
  5. 【5選】ハードウェアウォレットとは
  6. 【まとめ】ハードウェアウォレットとは
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国内では、Mt.Gox(マウントゴックス)社の倒産や、Coincheck(コインチェック)から約580億円相当のネム(XEM)が不正アクセスによって紛失した事件をきっかけに、仮想通貨を取引所ではなく自分のウォレットで安全に管理しようという方が増加し、ウォレットへの注目が集まっています。

中でも、この記事にたどり着いた方の中には、

「セキュリティが最も優れていると噂の、ハードウェアウォレットについて知りたい」
「ハードウェアウォレットと他のウォレットの何が違うのか知りたい」

など、様々な疑問を抱えているのではないでしょうか。

そこで、ハードウェアウォレットの特徴や仕組みなどの概要や、ハードウェアウォレットの使用時の注意点などの情報を網羅的にご紹介します。

ちなみに、仮想通貨のウォレットには、一般的に以下の5つの種類があります。

  1. デスクトップウォレット
    →PCに専用のソフト(アプリ)をインストールして使用するウォレット
  2. モバイルウォレット
    →iPhoneやAndroidでアプリをダウンロードすることで使用するウォレット
  3. ウェブウォレット
    →インターネット上に、ウォレットのアカウントを開設して使用するウォレット
  4. ハードウェアウォレット
    →USBのような、専用端末で仮想通貨を管理するウォレット
  5. ペーパーウォレット
    →仮想通貨を使用するのに必要な情報を、紙に印刷して使用するウォレット

ハードウェアウォレットとは、仮想通貨を使用するのに必要な、秘密鍵やアドレスなどの情報を、独自の媒体(USB型やカード型があります)で管理するウォレットのことです。

ハードウェアウォレットで、仮想通貨自体を管理しているわけではないので、ご注意ください。

秘密鍵とは、仮想通貨の所有者だけが知っている文字列のことで、銀行口座でいう暗証番号に当たります。仮想通貨を使用する際には必ず必要です。
アドレスとは、仮想通貨を使用する際の、銀行口座のようなものです。仮想通貨自体は、ブロックチェーンという台帳で管理されているのですが、秘密鍵とアドレスがあることで、仮想通貨の使用権が証明され、仮想通貨を使用することができます。

先ほど挙げた、5つのウォレットの中で、最もセキュリティが優れているといわれているのがるハードウェアウォレットでしたね。

では、なぜセキュリティが優れているといわれているのか、他に特徴はないのでしょうか。

次の段落で、ハードウェアウォレットの特徴を確認していきましょう。

ハードウェアウォレットには、以下の特徴があります。

メリット

  1. オフライン環境で仮想通貨を安全に管理可能
  2. 取引所(企業)の倒産・ハッキングリスクから回避できる

デメリット

  1. コストがかかる
  2. 普段使い用としては不便

では、それぞれの特徴を一緒に確認していきましょう。

ハードウェアウォレットでは、仮想通貨をオフライン環境下で安全に管理することが可能です。

初期設定の一部やアップデート時など、インターネットに接続しなくてはならないことがあるのですが、一度ハードウェアウォレットに送金をしたら、あとはインターネットから切り離した状態で、仮想通貨を管理できます。

オフライン環境下で、仮想通貨を管理するということは、ハッキングリスクがないということなので、インターネットに常時(頻繁に)接続している、ウェブウォレットやデスクトップウォレットなどと比較すると、仮想通貨を安全に管理できるのです。

ここで、

「ペーパーウォレットもオフライン環境下で、管理できるから安全なのでは」

と思われた方もいるかもしれませんね。

ペーパーウォレットは、次にあげる理由からハードウェアウォレットよりセキュリティが劣ると考えられています。

ペーパーウォレット

  1. 紙本体が盗まれたら、悪用される
    ペーパーウォレットでは、紙に秘密鍵を直接印刷しているため、本体が盗まれてしまえば悪用される可能性があります。一方ハードウェアウォレットは、本体にPINコードを設定することができるので、ハードウェアウォレット本体が盗まれてもPINコードが知られていない限り、悪用される心配がありません。
  2. 紛失すると復元することができない
    ペーパーウォレットは紛失・破損してしまうと、データを復元することができません(そうならないためにも秘密鍵を印刷した紙は、複数箇所で保管するのが良いでしょう)。
    ハードウェアウォレットでは、復元フレーズというものが設定でき、仮にハードウェアウォレット自体をなくしても、新しいデバイスに復元フレーズを入力すれば、データを復元することができます。
  3. 湿気や火気に弱い
    ペーパーウォレットは紙なので、その材質上破損しやすいのが難点です。

ハードウェアウォレットに限ったことではないですが、ハードウェアウォレットで仮想通貨を管理すると、取引所や、ウェブウォレット提供企業の倒産・ハッキングリスクから回避することができます。

ウェブウォレットでは、自分で秘密鍵やアドレスを管理しているのではなく、取引所や企業のサーバーで、秘密鍵などを管理しています。

仮に、取引所のハッキングや取引所の倒産が起きた場合、ウェブウォレットで管理していた仮想通貨が消失する可能性があります。

ですから、一般的にウェブウォレットではなく、自分で秘密鍵を管理するハードウェアウォレットなどが推奨されています。

取引所やウォレット提供企業もセキュリティには、最新の注意を払っているかと思います。

ただ、取引所などは、仮想通貨を管理する量が多いので、どうしてもハッカーに狙われやすく、セキュリティ対策をしっかりしていたとしても、ハッキングなどの問題が生じるリスクが高いのです。

ハードウェアウォレットは、他のウォレットと比較して値段が高いことが懸念点です。

他の4つのウォレットは通常は無料で利用することができます。

以下の表をご覧ください。

表に記載があるのは、国内で人気のハードウェアウォレット5選になります。

Digital Bitbox
(デジタルビットボックス)
¥7,670(€59)
Ledger Nano S
(レジャーナノエス)
¥10,349 (€79.00)
TREZOR
(トレザー)
¥11,659(€89)
KeepKey
(キープキー)
¥13,674($129.00)
CoolWallet S
(クールウォレットエス)
¥20,160(NT$5,600)
価格は、各ハードウェアウォレットの公式HPから引用したもので、1€(ユーロ)=131円、1$(ドル)=106円、1NT$(台湾ドル)=3.6円として換算したものです。(レートは2018年4月9日時点)

この比較表を確認しただけでも、ハードウェアウォレットの値段が比較的高いことがわかりますね。

ただ、ハードウェアウォレットはウォレットの中では最も安全なウォレットとされており、多くの有識者から支持を集めています。

自分の仮想通貨を安全に管理するのに、この価格が高いか安いかは、読者のみなさまの判断次第です。

ハードウェアウォレットは、仮想通貨の管理用のウォレットには便利ですが、店舗での支払いや投資など、普段使い用のウォレットとしては不便と考えられます。

ハードウェアウォレットで送金をする際には、通常、PCと接続しなければならず、スマートフォンがあれば送金が可能な、モバイルウォレットやウェブウォレットと比較すると、少々面倒です。

[注意事項]

多くのハードウェアウォレットでは、PCに接続する必要がありましたが、後述するCoolWallet Sはスマートフォンと、専用のアプリがあれば利用することができます。

ここまでで、内容を踏まえると、ハードウェアウォレットはセキュリティが高いため、普段使い用の、モバイルウォレットやデスクトップとは別の、管理用のウォレットとして利用するのが良いのではないでしょうか。

この記事にたどり着いた方の中には、ハードウェアウォレットの使用を検討・決断している方もいらっしゃるのでは。

次の段落では、ハードウェアウォレットを使用する前に知っておくべき情報を、ハードウェアウォレットの懸念点としてご紹介します。

ハードウェアウォレットの利用を考えている方は、ぜひご覧ください。

ハードウェアウォレットを利用する前に、以下の懸念点を理解しておきましょう。

  1. 中古品を買わない & 販売元をチェックする
  2. ハードウェアウォレットは絶対に安全というわけではない

Coinchekの事件を受け、ハードウェアウォレットで仮想通貨を管理したいと考えるユーザーが増え、一部のメーカーでは商品在庫が品切れ状態であったり、入荷まで時間がかかってしまう場合があります。

ただし、早くハードウェアウォレットが欲しいからといって、フリマサイトを介したり、中古品で販売されているハードウェアウォレットを購入することは危険です。

売り手側が悪意ある人物の場合、ハードウェアウォレットに細工がされ、ウォレット内の秘密鍵が盗まれてしまう場合があるからです。※実際に、このような事件は発生しているそうです。⇒参考元:ビットコイン研究所ブログ:【注意喚起】ハードウェアウォレットをAMAZONで買う危険性

ハードウェアウォレットを購入する際は、公式サイト正規代理店から購入するようにしてくださいね。

実際、フリマアプリを運営するメルカリでは、ハードウェアウォレットの出品が禁止となっています。

理由は以下の通りです。

  • 購入されたハードウェアウォレットに不正なプログラムが組み込まれていた場合、仮想通貨が盗まれる可能性がある
  • 出品者も意図せずトラブルに巻き込んでしまうリスクがある

参照元:ITmedia:メルカリ、“仮想通貨のおサイフ”「ハードウェアウォレット」を出品禁止に

取引所やオンラインウォレットで仮想通貨を管理することと比較すると、ハードウェアウォレットは安全ですが、絶対に安全というわけではありません

先ほどご紹介した、細工されたハードウェアウォレットを購入することによる仮想通貨の紛失や、コンピューターウィルスなどのマルウェアにPCが感染したことによる、中間者攻撃(簡単にいうと、送金したい人ではなくハッカーにコインが送金されてしまうこと)、PINコードの盗難など、ハードウェアウォレット内の秘密鍵が悪用されるリスクは存在します。

中間者攻撃(MITM=Man in the middle attack)とは?

中間者攻撃とは、二者間の通信(仮想通貨でいうと、二者間の送金)に第三者が割り込み、通信内容の盗聴や改ざんを行う攻撃のことを指します。

影響→パスワードなど機密情報の漏洩や、通信の妨害、不正サイトの表示など
特徴→攻撃が行われていることに、送信者も受信者も気付きにくい

この中間者攻撃が行われると、例えば、AさんがBさんに送金中の仮想通貨が、悪意ある第三者、Cさんに盗まれてしまうといった事態が起きると考えられます。


参考元:KDDI株式会社用語集:中間者攻撃の概要


このような現状から、日本ブロックチェーン協会のアドバイザーを務める、大石哲之氏(@bigstonebtc)は、自身が運営するブログ『ビットコイン研究所』で、「ハードウェアウォレットを安全に使うための9箇条ー詐欺、ハック、マルウェアの事例と身を守る具体的な方法について」というレポート(内容は一部有料)を提供しました。

ハードウェアウォレットで安全に、仮想通貨を管理するための知識が欲しいという方は、参考にするのが良いかもしれません。

ここまでで、ハードウェアウォレットの概要を理解した方で、実際にハードウェアウォレットを購入したいという方はいらっしゃるのではないでしょうか。

次の段落では、そんな方を対象に、国内で人気のハードウェアウォレット5つの特徴と簡単な使い方をご紹介します。

国内で人気のハードウェアウォレットは、以下の5種類です。

  1. CoolWallet S(クールウォレット・エス)
    台湾にある『CoolBitX社』が販売するハードウェアウォレットで、他の4つのハードウェアウォレットとは、異なり、カード型のウォレットです。
  2. Digital Bitbox(デジタル・ビットボックス)
    スイスにある『Shift Devices AG社』が販売するハードウェアウォレットで、5つのハードウェアウォレットの中では最も価格が安いです。
  3. KeepKey(キープキー)
    スイスにある『ShapeShift社』が販売するハードウェアウォレットで、画面が大きく操作しやすいのが特徴です。
  4. Ledger Nano S(レジャー・ナノ・エス)
    フランスにある『Ledger社』が販売するハードウェアウォレットで、5つのハードウェアウォレットの中で最も対応通貨数が多いのが特徴です。
  5. TREZOR(トレザー)
    チェコにある『SatoshiLabs社』が販売するハードウェアウォレットで、ハードウェアウォレットでは唯一Nem(XEM)に対応しています。

これら5つのハードウェアウォレットの紹介は、「【5選比較】ハードウェアウォレット」の記事をご覧ください。

ここでは、5つのハードウェアウォレットの中でも、特に人気のある、Ledger Nano SとTREZORの概要を簡単にご紹介します。

Ledger Nano Sは、対応通貨数が豊富なことで人気のある仮想通貨で、ビットコインやイーサリアム、リップルなどのメジャーな通貨に加え、NEOやStellar、Qtumなどの仮想通貨にも対応しています。

価格 ¥10,349 (€79.00)(※1)
¥15,800(※2)
サイズ 98×18×9(mm)
重量 16.2g
対応機種 Windows,Mac,Linux,ChromeOS
対応通貨 24種類

(※1)Ledger社の公式サイトに掲載されていた価格です。カッコ内の円表示は1ユーロ131円として算出したもので、レートは2018年4月9日時点のものです。

(※2)Ledger社の日本正規代理販売店EARTH SHIPの公式サイトに記載されていた価格。

TREZORは、ハードウェアウォレットの中では、唯一NEM(XEM)に対応していることや、利便性の高さから注目を集めているハードウェアウォレットです。

価格 ¥11,659(€89)(※1)
¥12,900(※2)
サイズ 60×30×6(mm)
重量 12g
対応機種 Windows(7以上)/Linux/Mac(10.8以上)
対応通貨 14種類

(※1)TREZORの公式サイトに掲載されていた価格です。カッコ内の円表示は1ユーロ131円として算出したもので、レートは2018年4月9日時点のものです。 (※2)TREZORの日本正規代理販売店My Hardware Walletの公式サイトに記載されていた価格。

以上、ハードウェアウォレットについて、概要や注意点、具体的なサービスを紹介してきましたが、ハードウェアウォレットとは何か、理解することはできましたでしょうか。

これまで紹介した内容を振り返ってみたいと思います。

  1. 最もセキュリティが優れているウォレット
    ただし、絶対に安全というわけではないので注意が必要
  2. 利用するのにコストがかかる
    コストはかかりますが、仮想通貨を安全に管理するための先行投資と考えれば、安いかもしれません。
  3. 公式HPや正規代理店で購入する
    中古品を購入するのはやめましょう。

ハードウェアウォレットは、絶対に安全というわけではありませんが、取引所やオンラインウォレットと比較すると安全なので、自分の目的・用途にあったものを持っておくのは良いかもしれません。

また、モバイルウォレットやデスクトップウォレットなど、普段使い用のウォレットと併用するのも良いかもしれません。