目次

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  1. リップルと銀行の関係性
  2. リップルが銀行へもたらすメリット
  3. 銀行でのリップルの活用事例
  4. 《一覧》リップルと提携している銀行
  5. 〈まとめ〉リップルと銀行の関係性
Large ripple

ビットコイン、イーサリアムに次ぐ時価総額第3位のリップル。

そんなリップルは、従来の国際送金の課題を解決するために開発されたため、銀行や送金業者などでの実用が検討されています。

この記事にたどり着いた方は、

「リップルと銀行の提携情報を知りたい」 「リップルが銀行で採用される理由を知りたい」

という点に興味をお持ちなのではないでしょうか。

そこで、Moblockでは、リップルと提携している銀行の情報や採用理由、実際の実証実験などの活用事例についてご紹介します。

まずはリップルと銀行の関係から見ていきましょう。

リップルとは、従来の国際送金が抱える、「送金に時間がかかる」「送金コストが高い」という課題を解決するために、Ripple.Incが開発した送金システムのことで、システム内で使用される仮想通貨がXRPです。

【注意事項】

「リップル」という名称が示す定義は広く、主に次のようなものがリップルと呼ばれています。

送金システム
Ripple Inc.(社名)
仮想通貨XRP
取引所で取り扱いがされているのが、XRPです。

この記事では、読者の皆様の混乱を防ぐため、送金システムのことを「リップル」、リップルの仮想通貨のことを「XRP」、Ripple Inc.を「リップル社」と記載します。

詳しくは後述しますが、リップルを活用すれば、送金時間と送金コストの削減が図れるため、銀行はリップル社と提携しているのです。

以下、リップル社と提携している代表的な銀行になります。

  • 三菱UFJグループ(日本)
  • Saudi Arabian Monetary Authority(サウジアラビア金融局)
  • Santanderグループ(スペイン)
  • Kotak Mahindra銀行(インド)

日本の大手メガバンク(三菱UFJグループ)、国の中央銀行(サウジアラビア金融局)、スペインの大手銀行(Santanderグループ)、そしてインド第二のプライベート銀行(Kotak Mahindra銀行)など、数多くの大手金融機関が参加していることがわかります。

2018年7月時点で、リップル社と提携している銀行や送金業社の総数は100を超えており、現在も増え続けています。

ここまでで、リップル社と提携する理由や提携している銀行の一例をご紹介してきました。

次の段落では、リップルと銀行の関係をさらに深く理解するために、リップルがもたらす銀行へのメリットをご紹介していきます。

リップル社が提供する製品(※)を活用する銀行は、次のようなメリットを享受することが可能です。

  • 送金時間の短縮
  • 送金コストの削減

これらのメリットについて、1つずつ見ていきましょう。

【リップルが提供する3つの製品】

xCurrent:従来の銀行間送金で発生していた、送金情報の確認や伝達に必要だったコストを削減する製品
xRapid:XRPを利用することで、迅速な送金と送金コストの削減を実現する製品
xVia:会社や送金業者、銀行にリップルを活用しやすくするためのインターフェースを提供する製品
→インターフェースとは、利用者が直接触れる部分である、画面や帳票など

リップル社が提供する製品を活用した送金では、従来3〜5日かかっていた送金時間を、数分単位に縮められるとされています。

実際、リップル社が提供するxRapidを活用した送金実験では、アメリカ〜メキシコ間の国際送金が、わずか2分で完了(従来の送金では、平均で2~3日かかっていた)したそうです。

送金時間が短縮する理由として、『中継銀行を介さない直接送金が可能となる』ことがあげられます。

従来の国際送金では、送り手の銀行と受け取り先の銀行の間に、両替期間などの中継銀行が送金の仲介を行っていました。

これらの中継銀行を経由するたびに、送金先の確認などを含む送金手続きがとられるため、平均的に2〜3日という長い送金時間がかかっていたのです。

リップルでは、P2P(peer-to-peer:ピアツーピア)という自分と相手の直接送金を可能にする技術を使って国際送金を行います。

そのため、仲介業者を介さない直接送金が可能なので、送金時間の短縮が実現しているのです。

リップルに銀行が参加するメリットとして、送金コストの削減があげられます。

「送金時間の短縮」の章でもご説明したとおり、従来の国際送金では多くの中継銀行を介していました。

そのため、中継銀行を経由するたびに送金手数料がかかり、相手先に送るために何重もの手数料を徴収されるといった自体が発生していたのです。

例えば、日本の大手銀行の国際送金サービスでは、一度の国際送金につき約2000円〜8000円もの手数料(外貨受入手数料を含む)を取られてしまいます。

各銀行の国際送金手数料

ゆうちょ銀行:約2000〜5000円
みずほ銀行:約5000〜5500円
→(別途、外貨受入手数料2500円〜)
三菱UFJ銀行:約2500円〜5500円
→(別途、外貨受入手数料2500円〜)

リップルを使うと、中継銀行を経由する必要がないため、コスト削減が期待できます。

実際、先に挙げた「アメリカ〜メキシコ間」の送金レポートによると、「送金コストを40〜70%削減」できたようです。

以上、リップル社と提携することで銀行が享受できるメリットについてご紹介しました。

銀行がリップル社が提供する製品の採用を検討している理由についてはご理解いただけましたでしょうか。

次の段落では、リップルの実際の活用事例についてご紹介していきます。

リップルの活用事例として、以下の2つの事例をご紹介します。

  • モバイル決済アプリ「MoneyTap」
  • Santander銀行がリップルを使った送金サービス開始

2018年3月、「内外為替一元化コンソーシアム」によって、リップルの技術を活用したモバイル決済アプリMoney Tap」がリリースされました。

内外為替一元化コンソーシアムとは

内外為替一元化コンソーシアムは、SBIホールディングスとSBI Ripple Asia(Rippleのアジア地域担当子会社)が連携して設立した団体で、日本の約60近くの銀行が加入しています。

内外為替一元化コンソーシアムでは、ブロックチェーンなどの新技術の活用により、内国為替と外国為替を一元化した24時間リアルタイムでの送金インフラを構築するため、議論が重ねられています。

Money Tap は、リップルの国際送金ソリューション「xCurrent」を活用したスマートフォンの送金アプリです。

Money Tap を使うことで、利用者は個人間送金をより安全に、リアルタイムで行えるようになります。

また、Money Tap の新しい点として次のような機能の実装が検討されているようです。

<Money Tapに実装が検討されている機能>

  • 銀行口座による送金のほか、QRコード携帯電話番号と紐づけた送金
  • 指紋認証技術との連携

このような、従来の銀行の送金サービスにはなかった次世代の送金の仕組みが注目を集めています。

スペインのSantander銀行は、2018年4月に、リップルの国際送金ソリューション「xCurrent」を活用したモバイル決済アプリ「One Pay FX」をリリースしました。

このアプリは、現時点では同行のイギリス支店の顧客向けに提供されています。

One Pay FXでは、ユーロ圏およびアメリカに向けた支払いを、EURおよびUSDで行うことができ、さらに1日以内に送金が完了するとのことです。

このOne Pay FXには、次のような特徴があります。

One Pay FXの特徴

  • 速い送金速度(1日以内)
  • 使用できる貨幣(EURでもUSDでもOK)の自由度
  • 国際支払いが可能
  • モバイルで手続き可能

ブロックチェーンを活用した送金サービスを、複数の国に対して同時に提供するという点で、Santander銀行は世界で初の銀行となります。


この段落では、リップルの銀行での活用について、具体的な2つの事例を紹介してきました。

最後に、リップルと提携している銀行を次の段落でご紹介します。

現在発表されているリップルと提携している銀行について、次の2つに分類してご紹介します。

  • 世界の中央銀行、金融局
  • 国内の提携銀行

では、リップル社と提携している銀行について確認していきましょう。

なお、ここでいう提携とは、「技術的検討を進めている」「実証実験を進めている」「正式に利用されている」という意味で使用しています。

リップルと提携している銀行や金融局には、次のようなところがあります。

  • Bank of England / Governor and Company of the Bank of England(イングランド銀行)
  • Bank of Thailand(タイ銀行)
  • Bank Indonesia(インドネシア)
  • Monetary Authority of Singapore(シンガポール)
  • Saudi Arabian Monetary Authority(サウジアラビア)
  • Bank of America Merrill Lynch(バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ)
  • BMO Financial Group(モントリオール銀行)
  • DBS Bank(DBS銀行)
  • Kotak Mahindra Bank(コタック・マヒンドラ銀行)
  • MUFJ Group(三菱UFJグループ)
  • National Bank of Kuwait(クウェート国営銀行)
  • ReiseBank(ライゼバンク)
  • Royal Bank of Canada(カナダロイヤル銀行)
  • Santander Bank(サンタンデール銀行)
  • Standard Chartered Bank(スタンダードチャータード銀行)
  • Westpac Bank(ウエストパック銀行)

リップルは日本の約60もの銀行が加盟する「内外為替一元化コンソーシアム」と提携しており、Money Tapなどの開発を進めていることは、この記事でもすでにお伝えした通りです。

SBIホールディングスとSBI Ripple Asiaがともに運営している「内外為替一元化コンソーシアム」には、次のような銀行が参加しています。

  • 株式会社青森銀行
  • 株式会社秋田銀行
  • 株式会社足利銀行
  • 株式会社阿波銀行
  • 株式会社イオン銀行
  • 株式会社池田泉州銀行
  • 株式会社伊予銀行
  • 株式会社岩手銀行
  • 株式会社愛媛銀行
  • 株式会社大分銀行
  • 株式会社沖縄銀行
  • オリックス銀行株式会社
  • 株式会社群馬銀行
  • 株式会社京葉銀行
  • 株式会社山陰合同銀行
  • 株式会社滋賀銀行
  • 株式会社四国銀行
  • 株式会社七十七銀行
  • 株式会社清水銀行
  • 株式会社十六銀行
  • 株式会社商工組合中央金庫
  • 信金中央金庫
  • 株式会社新生銀行
  • 住信SBIネット銀行株式会社
  • スルガ銀行株式会社
  • 株式会社セブン銀行
  • ソニー銀行株式会社
  • 株式会社第四銀行
  • 株式会社大和ネクスト銀行
  • 株式会社千葉銀行
  • 株式会社千葉興業銀行 株式会社中国銀行
  • 株式会社筑波銀行
  • 株式会社東京スター銀行
  • 株式会社東邦銀行
  • 株式会社東和銀行
  • 株式会社栃木銀行
  • 株式会社名古屋銀行
  • 株式会社西日本シティ銀行
  • 農林中央金庫
  • 野村信託銀行株式会社
  • 株式会社八十二銀行
  • 株式会社百五銀行
  • 株式会社広島銀行
  • 株式会社福井銀行
  • 株式会社北洋銀行
  • 株式会社北陸銀行
  • 株式会社みずほフィナンシャルグループ
  • 株式会社みちのく銀行
  • 三井住友信託銀行株式会社
  • 株式会社三井住友銀行
  • 株式会社三菱東京UFJ銀行
  • 三菱UFJ信託銀行株式会社
  • 株式会社武蔵野銀行
  • 株式会社八千代銀行
  • 株式会社山形銀行
  • 株式会社山口銀行
  • 株式会社ゆうちょ銀行
  • 株式会社横浜銀行
  • 株式会社りそな銀行
  • 株式会社琉球銀行

(五十音順、敬称略)

リップル社と提携している銀行や提携理由についてご紹介してきましたが、ここまでの内容をまとめると、次の通りです。

  • リップル社は100以上の銀行・送金業者と提携
  • 提携理由は「送金時間とコストの削減」が可能だから
  • リップルの活用事例として、「Money Tap」や「One Pay FX」がある

リップル社のCEO、Brad Garlinghouse氏は、世界的フィンテックイベントであるMoney20/20の場で、「2018年中に大手銀行がxRapid使い始める」ことや「2019年末までには、多くの大手銀行がxRapidを利用する」と発言しています。

CEOの予想が的中するのか、今後リップル社と提携している銀行でリップルが実際に活用されるのか、今後の動向に注目していきたいと思います。