目次

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  1. イーサリアム(ethereum)のトークンとは
  2. 【Ether】イーサリアム(ethereum)のトークン①
  3. 【ERCトークン】イーサリアム(ethereum)のトークン②
  4. イーサリアム(ethereum)トークンの発行方法(作り方)
  5. 【MyEtherWallet】イーサリアム(ethereum)トークンを管理するのに最適なウォレット
  6. 《まとめ》イーサリアム(ethereum)の2種類のトークン
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ビットコインに次ぐ時価総額第2位を誇るイーサリアム(Ether)。

時価総額が高いことや、取り扱いがある取引所が多いこと、最近ではSNSやニュースで耳にする機会が増えたため、イーサリアムに関連した情報ついて気になっている方は多いのではないでしょうか。

中でも、この記事にたどり着いた方は

「イーサリアムのトークンとは?」 「EtherやERCトークンについて知りたい」

など、様々な疑問・ニーズをお持ちの方がいらっしゃるかと思います。

そこで、Moblockではイーサリアムのトークンについて概要や用途、種類、作り方、そしてイーサリアムのトークンを管理するのに最適なウォレットなどの情報を、網羅的にわかりやすくご紹介します。

イーサリアムの開発目的や用途について知りたい方は、以下の「仮想通貨イーサリアムとは」の記事をご覧ください。

イーサリアムのトークンとは、イーサリアムネットワーク上で発行されるトークンのことで、以下の2つの種類があります。

  1. Ether(ETH)
    仮想通貨イーサリアム」として取引所で取引されるトークン。イーサリアムネットワークで支払いや決済に使用した際の手数料(GAS)として徴収されています。
  2. ERCトークン
    ERCというトークン作成の規格を元に発行されたトークンです。代表的なERCトークンにはAugur(REP)やGolem(GNT)、BinanceCoin(BNB)があります

では、この2つのトークンについての詳細について、それぞれ確認していきましょう。

まずは、Etherの概要をご紹介します。

ERCトークンについて知りたい方は、【ERCトークン】イーサリアム(ethereum)のトークン②の段落からご覧ください。

Ether(ETH)とは、イーサリアム上で決済や送金の際に使用される仮想通貨です。

先ほど、イーサリアムネットワークで支払いや決済に使用した際の手数料(GAS)として徴収されるとご紹介したかと思いまが、手数料として徴収されたEtherは、イーサリアム内で以下2つの重要な役割を担います。

  1. マイナーへの報酬
    マイナーとは、ETHを決済や送金に使用した際の取引データ(トランザクション)の、検証・承認作業(この作業のことをマイニングと言います)を行う特殊な参加者のことです。
  2. セキュリティ対策

イーサリアムで、送金や支払いを実行する際に、少額のEtherが手数料(燃料/Gas)として徴収されます。

イーサリアムでは、マイナーというネットワーク参加者によって検証・承認作業(マイニング)が行われており、徴収されたEtherはマイニングを行うマイナーへの対価として支払われているのです。

ちなみに、イーサリアムでは新規発行されるEtherも、マイナーへ付与されています。

イーサリアムには、中央管理者が存在しないため、ネットワーク参加者の誰かがマイニングを行わなくてはなりません。

そこで、「新規発行されるEther」と「手数料のEther」を、マイニングを行う参加者に対価として支払うようになっています。

そうすることで、ネットワーク参加者にマイニングをする経済的インセンティブを与え、実際にマイニング作業を担ってもらっているのです。

イーサリアムで、Etherを手数料として徴収することで、悪意ある参加者からシステムを保護する役割を果たしています。

例えば、悪意ある参加者がイーサリアムでトランザクションを大量に生成することで、システムに負荷をかけ、システムダウンを引き起こそうとしても、それを実行するには高額な手数料が必要です。

攻撃者は、ネットワークに負荷をかけるほどお金を失う、つまり経済的インセンティブが欠如するため、攻撃がしづらくなるということですね。

このように、Etherをシステム利用料として徴収することで、悪意ある攻撃者からシステムを守っているのです。

では、Etherについて理解したところで、ERCトークンについて確認していきましょう。

ERCトークンとは、イーサリアム・プラットフォーム上で発行されたトークンのことで、以下の種類があります。

  1. ERC20トークン
  2. ERC223トークン
  3. ERC721トークン
  4. ERC948トークン
  5. ERC998トークン

それぞれのトークンについて確認していきましょう。

ERC20トークンは、ERC20というトークン発行のための規格を元に作成されたトークンのことです。

主なERC20トークンには、「Augur(REP)」「OmiseGO(OMG)」「BinanceCoin(BNB)」などがあります。

ERC20が登場する以前、イーサリアム上のトークンはばらばらの規格で発行されており、以下の課題がありました。

  • トークンを一括管理できない
  • 送金方法や受信方法が異なる

これらの問題を規格を統一することで解決したのが、ERC20です。

ちなみに、ERC20とは、「イーサリアムトークンの発行の規格に関する20番目の提案」のことで、トークン発行のための規格が20個あるわけではありません。

ERC20について、さらに詳しい情報を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

ERC223トークンとは、ERC20トークンの課題を解決したトークンで、「NANJCOIN(NANJ)」「eDogeCoin(EDOGE)」などが該当します。

ERC20トークンには、「誤送金によるERC20トークンの紛失リスク」という課題がありました。

イーサリアムの公式Github(ソースコードを公開するサイト)によれば、以下の5つのERC20トークン(一部抜粋)で、計3.2億円のERC20トークンが、誤送金によって消失(使えなくなった)したようです。

  1. QTUM:約1.4億円
  2. EOS:約1.1億円
  3. GNT:約2800万円
  4. STORJ:約2400万円
  5. OMG:約1650万円

そして、この誤送金によるERCトークンの消失リスクを解決するために、ERC223という規格が提案され、その規格を元にERC223トークンが発行されたのです。

ERC223の仕様は、ERC20とそこまで変わらないのですが、tokenFallbackという仕様を追加することで、万一、誤った送金をした場合でも、トークンが送り返されるようになりました。

代替不可能なトークン(Non-Fungible Token:NFT ※)を発行するための規格、ERC721を元に発行されたのが、ERC721トークンです。

ERC721トークンの代表例には、「Crypto Kitties」や「Etheremon」、「ETH TOWN」などがあります。

※「代替可能」と「代替不可能」とは

トークンには、「代替可能なトークン(Fungible Token:FT)」と「代替不可能なトークン(Non-Fungible Token:NFT)」があります。

ここで使用される、「代替可能」について、日本円に置き換えて考えてみましょう。

例えば、自分が持っている5千円札は、他の人が持っている5千円札と価値が等しいので、友達の5千円札と自分の5千円札を交換しても価値は保たれます。

そのため、日本円は代替性(Fungibility)があると言えます。

では、「代替不可能」について、ERC721トークンの一つ、Crypto Kittiesを例に考えてみましょう。
Crypto Kittiesとは、2017年12月上旬にリリースされた、猫の育成ゲームです。

Crypto Kittiesでは、キャラクターの猫(画像右)を誕生させる際に、ERC721を活用しています。

Crypto Kittiesの猫には、遺伝子情報や誕生日、世代などの独自の値やデータを持った猫(ERC721トークン)が作成できます。

これらの猫のキャラクターが持つそれぞれのデータは、固有のものなので、他の猫のキャラクターでだいたいすることはできません。

つまり、日本円とは異なり、代替性(Fungibility)がないといえます。

このようにERC721(NFTトークン)は、個性あるデータをトークンとして扱い、そのトークンをユーザ間でやりとりするようなゲームアプリなどで利用価値があると考えられます。

ERC948トークンは、定期購読モデルの実現を目標としたトークンです。

ERC948トークンは現在では試行版のため、具体的なERC948トークンはまだありません。

これまでのイーサリアムで支払いをする際には、「都度払い」か「分割払い」の2つしかなく、定期購読のようなモデルの実現は困難でした。

定期購読が可能なトークンの規格があれば、利用者は共通の規格を使って、手軽に定期購読のサービスを作れるメリットがあります。

ERC998トークンは、代替可能なトークンと代替不可能なトークンをまとめて扱うことができる、全てのトークンの拡張版にあたる規格です。

ERC998トークンは現在では試行版のため、正式な利用実績はありません。

これにより、アプリケーションの開発の柔軟性や、ユーザの利便性を高めることが期待できます。

ERC998トークンを使うと、例えばNFTトークンの中にFTトークンを持つ(所有する)ことができたり、規格の違うトークンを一度で送れるようになり、トークンの利便性が増すことが期待されています。

ERC998の利用案

先ほども紹介した猫育成ゲーム「Crypto Kitties」で、ERC998を活用した場合の使い方を考えてみましょう。

猫の情報は、代替不可能なトークン(NFT)として表現されています。ERC-998を使えば、NFTである猫の情報の一部として、代替可能なトークン(FT)である爪とぎ棒やエサといったアイテムを所有させることができます。

つまり、猫の持ち物として、爪とぎ棒やエサといったアイテムを紐づけ、一緒に移動させることができるのです。

トークンの種類の中でも、代表的なものを5種類ご紹介しました。

Githubなどの開発プラットフォームでは、イーサリアムのトークンの新しい規格についての、積極的な議論が交わされていますので、興味がある方は一度見てみるのも良いでしょう。

次の章では、イーサリアムのトークンを作る方法をご紹介します。

イーサリアムのトークンは、Token Factoryというサイトから誰でも作ることができます。

サイトのフォームから各項目(トークン総数、トークン名称、小数点の桁数、シンボル)を入力するだけで、トークンの作成が完了します。

とても簡単ですね。

また、より高度で複雑なトークンを作りたい場合は、イーサリアムで使われているプログラム言語である「Solidity」学習したりするのも良いかもしれません。

イーサリアムのトークン(EtherやERC規格のトークン)を管理するのにオススメのウォレットは、MyEtherWallet(マイイーサウォレット)です。

MyEtherWallet(マイイーサウォレット)は、イーサリアムを保管することのできるデスクトップウォレットで、スマートフォンからもアクセスすることができます。

名前の頭文字を取って「MEW」と表記されることもあります。

MEWの特徴

  1. 日本語対応
  2. 全てのERC20トークンの管理が可能

最近、ICO(仮想通貨を使った資金調達)が投機的な観点から人気を集めていますが、ICOで発行されるトークンは、ERC20トークンであることが多いです。

MyEtherWalletでは、イーサリアム以外にも、任意のERC20トークンの管理が可能なので、イーサリアムを活用したICOに気軽に参加することができます。

MyEtherWallet公式サイト

イーサリアムのトークンについて、EtherとERCトークンの概要、種類、作り方、そして最適なウォレットまでをご紹介してきました。

まとめると、イーサリアムのトークンには次の2つの種類がありましたね。

  • Ehter(イーサ)
    一般的に「仮想通貨イーサリアム」として知られるトークン。イーサリアムとして取引所で取引される他、マイニング報酬やセキュリティの向上の役割を果たす。
  • ERCトークン
    イーサリアム上に構築されるアプリケーションごとに発行されるトークン。ERC20トークンやERC721トークンなどいくつかの種類がある。

イーサリアムのトークン、特にERCに関する議論は日々されており、今後新たな規格が誕生するかもしれません。

興味がある方は、イーサリアム公式のGithubなどで交わされている議論に目を通してみるのも良いでしょう。