目次

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  1. リップルが提携している企業
  2. ①【三菱UFJグループ】リップルと提携している企業
  3. ②【Santanderグループ】リップルと提携している企業
  4. ③【イングランド銀行】リップルと提携している企業
  5. ④【Kotak Mahindra】リップルと提携している企業
  6. ⑤【SBIホールディングス】リップルと提携している企業
  7. ⑥【MoneyGram】リップルと提携している企業
  8. ⑦【WesternUnion】リップルと提携している企業
  9. ⑧【アメリカンエキスプレス(American Express)】リップルと提携している企業
  10. ⑨【Google】リップルと提携している企業
  11. <まとめ>リップルと提携している企業
Large ripple

リップル社(Ripple.inc、以下リップル)は、世界中の銀行や企業との提携(※)を発表しています。

具体的には、Santander銀行(世界的な大手銀行)、イングランド銀行(イギリスの中央銀行)、WesternUnion(大手送金業社)、Google(大手企業)など、有名な大手銀行や大手企業がリップルを活用することを発表しました。

では、これらの企業はなぜリップルを活用するのでしょうか?

この記事ではリップルの提携情報について、リップルの活用方法やどのような課題を解決していくのかなども交えながら、詳しくご紹介していきます。

(※)この記事では「提携」を次のように定義することとします。

  • 実用化に向けて検討や実証実験が始まっている
  • 実用化されている
  • 技術的な活用や連携など、製品開発として連携している

リップルとの提携情報を確認する前に、リップルについてあらためて確認したいという方は、以下の「リップルとは?」の記事をご覧ください。

現在、リップルは世界中の100以上の企業と提携し、75以上の商用展開がされています。

リップルと提携している機関は、主に「銀行」「送金業者」「取引所」「企業」「政府機関(規制当局など)」と、業種は多岐に渡ります。

リップルと提携している企業のなかでも、今回は以下の代表的な企業をピックアップしてご紹介していきます。

提携情報を確認する前に、これらの企業はなぜリップルと提携するのかを確認していきます。

銀行や企業にとって、リップルを活用することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。

まず、リップルには次のような特徴があります。

<リップルの特徴>

  • 国際送金を速く(2分程度)、安く(コスト削減40〜70%)行える
  • 中継銀行を介さず、世界中の金融機関と直接送金ができる
  • 送金先と着金先の通貨が違っても、スムーズに国際送金ができる

そして、リップルを活用する機関は次のようなメリットが得られます。

<リップルを活用することによるメリット>

  • 送金速度の向上、コスト削減による利益率の上昇
  • 国際送金の質が上がること(速度改善、手数料削減)による、ユーザ体験の向上
  • 新興国など成長見込みのある市場への、ビジネス展開の支援やシェア獲得

このような特徴やメリットから、リップルと提携して技術をうまく活用し、自身のビジネスを発展させようとしていることがうかがえますね。

それでは最初に、リップルと「三菱UFJグループ」との提携情報から確認していきましょう。

日本に拠点を置く三菱UFJグループは、日本ではもはや知らない人はいないのではないでしょうか。

三菱UFJグループは2018年5月、複数の銀行と連携してリップルのxCurrent(※)の実証実験を行うことを発表しました。

この実証実験では、シンガポールとタイ間で国際送金を行います。

※xCurrent(エックス・カレント)とは
リップルが銀行向けに開発した、送金ソフトウェアです。 銀行の国際送金をより速く、かつ低コストにするために開発されたサービスです。

三菱UFJグループは、500以上もの通貨ペアを取り扱う世界第3位のメガバンクです。

しかし国際送金に時間(3〜5日ほど)がかかることで、潜在的な営業機会の損失を抱えています。

このような課題があるのに対し、リップルが提供する「xCurrent」は、次のことを実現します。

<リップルが実現すること>

  • 取り扱う通貨ペアを即時に送金/両替できる環境を手に入れることができる
  • 営業機会の損失を減らし、ビジネスの機会を増やすことができる

この実証実験のゴールは、リップルの国際送金を商用利用できる可能性を示すことです。

計画はまだ始まったばかりなので、今後の進行が気になるところですね。

Santanderグループはスペインに本拠地を置き、スペイン語圏を中心に世界各国に支店を置いている銀行です。

2018年4月、Santanderグループの一つであるSantander.UK銀行(イギリス)が、リップルのxCurrentを活用した世界初の国際送金アプリ「OnePay FX」をリリースしました。

リップルを実際の国際送金業務に活用するのは、これが世界ではじめての事例です。

このOnePay FXは、モバイルでEURとUSDの相互支払いを可能にします。

これまではEUR圏とUSD圏の間の国際送金をするのに、ユーザーは直接銀行に足を運んで手続きをし、手続きをしてからも平均3〜5日ほどの時間がかかっていましたが、xCurrentを使うことで次のことが実現します。

<リップルが実現すること>

  • EUR圏とUSD圏の間の国際送金が1日以内で完了する
  • モバイルで送金可能なため、銀行窓口に足を運ぶ手間と時間を節約することができ、ユーザ体験が向上する

今回はイギリスの顧客向けのリリースですが、Santanderグループはスペイン、ブラジル、そしてポーランドにも多くの顧客を抱えており、顧客数1.3億、リテール支店数は14000にものぼります。

将来的には、他のエリアに対してもOnePay FXが活用されることが見込まれ、続報が期待されます。

イングランド銀行(Bank of England)はイギリスの中央銀行で、イギリス国内の金融機関への高い影響力を持つ重要な銀行と位置付けられます。

イングランド銀行は2017年5月、イギリス国内の次世代の国際送金のバックボーンとなる技術の一つとして、リップルの技術である「PoC」が選ばれました。

PoC(Proof of Consensus:プルーフ・オブ・コンセンサス)とは
リップルで採用されているコンセンサス・アルゴリズム(分散型台帳にどの取引を記録するかを決めるための手続き)です。
リップルではValidator(バリデータ)と呼ばれる承認者が取引の検証を行い、Validatorの8割が認めることで、その取引がXRP Ledger(分散型台帳)へ記録されるという、多数決の方式を採用しています。

イングランド銀行は、イギリス国内のビジネス全体を加速させるため、先導して金融機関における分散型台帳技術の活用を推進しました。

いくつかの分散型台帳技術の検討を行なった結果、2017年7月にイングランド銀行はリップルのPoCについて次のように語りました。

“the PoC was a useful exercise to develop the Bank’s understanding of synchronisation and possible technical solutions.” In other words, Ripple’s solution showed promise in enabling RTGS systems which seamlessly support interoperability globally.

Results of the Bank of England/Ripple Proof of Concept Published Today | Ripple

(意訳)
リップルのPoCは、銀行が技術ソリューション(分散型台帳技術のこと)を活用する可能性の理解をすすめるにあたって、非常に有用なものであった」
これを言い換えると、リップルのソリューションは、シームレスな国際送金の運用を手助けするリアルタイムな国際送金システムを約束することを示した。

実験の結果、リップルの技術が十分に使えるものであること、そして銀行がそれを理解するため一役買ったことが述べられています。

イギリスでは、先に紹介した「Santander.UK」がすでにリップルの技術を実用化しています。

今後も、イギリス国内でリップルの技術を活用する銀行が現れるかもしれませんね。

Kotak Mahindra銀行は、1300以上もの支店を持つインドの代表的な銀行です。

インド国民へ送金する際の中継銀行であり、インド経済の急成長などで多くの送金需要を抱えています。

同行は、リップルのxCurrentを国内の送金業務で活用することを発表しました。

<リップルが実現すること>

  • インド国内外の送金需要の性能(速さ、コスト)をアップすることができる
  • 多くのインド国民が家族への送金(仕送り)を行うことから、リップルの国際送金を普及させることで、より安い手数料で多くのお金を家族へ送ることができる

リップルはインドの人々の生活やビジネスに、大きな影響を与える可能性があると言えるでしょう。

なお、インド国内ではKotak Mahindra銀行の他にもいくつかの銀行(Axis Bank、IndusInd)がリップルの製品を活用しており、どの銀行もいずれはリップルを国際送金に活用することを見据えているそうです。

SBIホールディングスは日本の大手金融企業で、銀行や証券会社など多くの金融機関を抱えています。

そして、リップルとSBIホールディグスが共同設立した子会社「SBI Ripple Asia」は、日本やアジア地域へのリップルの普及のために設立されました。

このことから、リップルとSBIは協業関係にあると言えますね。

SBIホールディングスおよびSBI Ripple Asiaは、以下の活動を行おうとしています。

  • 世界的なビジネス市場で急成長を遂げつつある、アジア地域の活性化
  • 日本の金融機関における分散型台帳活用をリードする組織「内外為替一元化コンソーシアム」の設立、運営

内外為替一元化コンソーシアムとは
国内外への送金においてブロックチェーン技術の活用を推進する活動を行なっている団体で、SBIホールディングス主導で運営されています。
日本国内では、約60の銀行や金融機関がコンソーシアムへ参加しています。
詳しくは以下の「内外為替一元化コンソーシアムとは?」の記事をご覧ください。

2018年には同コンソーシアムから、リップルの技術を活用したモバイル決済アプリ「Money Tap」が発表されました。

従来の日本の銀行は営業時間が短い(平均8時半〜15時半程度)ことから、送金できる時間が限定されていました。

しかし、このモバイルアプリは毎日24時間、いつでも送金ができるため、ユーザーにとって非常にメリットの大きいシステムであり、日本の銀行に大きな影響を与えることが予測されます。

MoneyGramはアメリカの大手送金業者で、世界200カ国に23万もの支店を持っています。

2018年1月、MoneyGramはリップルのxRapid導入の検討を発表しました。

xRapidとは
リップルが開発した、仮想通貨XRPを活用した送金業者向けの送金ソフトウェアです。XRPをブリッジ通貨として(仲介して)、さまざまな貨幣の送金や両替を簡単に行うことができる環境を提供します。

従来の送金方法の場合、送金業者は世界各国の貨幣を調達するために、事前に外貨用の取引用口座を用意しておく必要があり、運用コストがかかっていました。

また、送り主(購入者)は支払い方法を現金かデビットカードから選択するしかなく、さらに最終的な送金先(販売者)へお金が届くまでに2〜3日の時間を要します。

しかしリップルのxRapidを使うことで、以下のことが実現します。

<リップルが実現すること>

  • 運用コストの削減と送金時間の短縮
  • 送金業者はxRapidの送金網を使って即座に外貨を調達できる
  • 顧客はさまざまな通貨(ユーロやドル、対応している仮想通貨など)で支払いでき、着金も数分で完了する

多くの銀行がリップルのxCurrentを利用する中で、MoneyGramはxRapidを導入する予定を発表しました。

より高性能(高速、低コスト)な送金環境を求めて、xRapid(XRPを活用)を選択した同社の動向や結果には、今後注目したいところです。

WesternUnionは、アメリカの大手送金業者です。同社は世界の約200ヶ国に顧客を持ち、個人送金や企業の支払を代行しています。

ライバル企業のMoneyGramに次いでWesternUnionも、2018年2月にリップルのxRapidの導入テストを行うことを発表しました。

WesternUnionは先に紹介したMoneyGramと同じ送金業者であることから、xRapidを活用することで実現することも同様と考えられます。

<リップルが実現すること>

  • 運用コストの削減と送金時間の短縮
  • 送金業者はxRapidの送金網を使って即座に外貨を調達できる
  • 顧客はさまざまな通貨(ユーロやドル、対応している仮想通貨など)で支払いでき、着金も数分で完了する

まとめると、「送金速度の向上」「即座に外貨が調達できることによるコスト削減」の2点が実現することになります。

xRapidが普及すれば、送金業者を利用する世界中の企業や顧客のキャッシュフローが良くなると見込まれることから、これらのxRapidのテスト結果が待たれるところですね。

アメリカンエキスプレス(American Express)は、通称アメックスとも呼ばれるアメリカのクレジットカード会社です。

かつては旅行者用の外貨支払い手段として、トラベラーチェックという外貨専用プリペイドカードを主要7貨幣で販売していました。

アメリカンエキスプレスは2017年11月、次世代の国際的な支払い手段としてリップルの技術を活用することを発表しました。

その目的は従来の国際送金の時間とコストを向上させるためで、先ほどご紹介したSantander.UKと連携しながらイギリスとアメリカ間に新たな送金経路を作ります。

<リップルが実現すること>

  • エンドツーエンドな(利用者から目的地までをつなぐ)国際送金の実現により、速度と手数料面がすぐに改善できる

最後にご紹介するのはGoogleとの提携情報です。

Googleは、いまや世界中の人々が知る最大手のIT企業で、巨額の資産をかかえる企業としても知られています。

リップルとGoogleは、「出資」と「技術提携」という2つの点で繋がっています。

  1. 出資:Googleの子会社であるGoogle Venture(ベンチャーキャピタル)が、リップルのプロジェクト立ち上げ時に投資を行なった
  2. 技術提携:Googleがリップルの技術を応用した開発に参加している

出資については、Googe Ventureからリップルへの出資総額は明らかにはなっていません。

しかし、リップルのスタートアップ時の出資総額が9300万ドル(93億円相当)もあったことから、大きな金額が動いたことが推測できるでしょう。

技術提携については2017年9月、Googleを含む複数の企業が協力して、ブラウザからかんたんに支払いが可能なPayment request API(ブラウザ上で支払いをするための技術)を開発していることが発表されました。

<リップルが実現すること>

  • ペイメントAPIを使ってブラウザとリップルの技術を連携させることで、「ブラウザからどのような通貨でも支払いができる」ようになる。

世の中の流れが「通貨に依存しない支払い」へと向いていることに対する取り組みの一つで、すでに複数のブラウザで実装されています。

リップルとGoogleの提携について、さらに詳しく知りたい方は、以下の「リップルとGoogleの関係性とは?」の記事をご覧ください。

リップルと9つの企業の提携情報について、現在の課題や、課題に対してリップルがどのように活用されるのかをご紹介してきました。

リップルが提携している機関には、以下のようなものがあることがわかりましたね。

  • 銀行
    三菱UFJグループ、Santanderグループ、イングランド銀行、Kotak Mahindra、SBIホールディングス、内外為替一元化コンソーシアムなど
  • 送金業者
    MoneyGram、WesternUnionなど
  • 企業
    アメリカン・エキススプレス、Googleなど
  • 取引所
  • 政府の機関(規制当局など)

世界中の機関がリップルと提携するメリットとして、代表的なものは次の3つです。

  • 送金速度の向上、コスト削減による利益率の上昇
  • 国際送金の質が上がること(速度改善、手数料削減)による、ユーザ体験の向上
  • 新興国など成長見込みのある市場へのビジネス展開の支援、シェア獲得

リップルとの提携先は毎月増えており、その最新情報のほとんどはリップル公式インサイトから発表されます。

興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。