目次

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  1. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)とは匿名性の高い仮想通貨
  2. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の概要
  3. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の3つの特徴とは
  4. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の仕組みとは
  5. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の実用例
  6. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の今後(ロードマップ)
  7. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)を購入できる取引所
  8. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)のまとめ
Large zcash

Zcash(ジーキャッシュ)とは、匿名通貨と呼ばれる仮想通貨で、時価総額ランキングでも上位に位置しており、他の匿名性仮想通貨と呼ばれる、モネロ(monero)やダッシュ(dash)と比較しても、匿名性が高いと評判です。

この記事をご覧になっている読者の方は、

『Zcashとはどういう仮想通貨なのか』
『購入前にZcashの概要を知りたい』

など疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、仮想通貨Zcashの基本情報や特徴、仕組みや応用事例などの情報を、わかりやすくご紹介します。

Zcashは、ビットコインにはない匿名性を実現するために開発された仮想通貨で、その匿名性の高さから、プライバシー保護への応用やダークネットマーケット(闇市場)などで使用されています。

Zcashのアドバイザーにはイーサリアムの提唱者『Vitalik Buterin氏』、ステークホルダーにはビットコインジーザスと呼ばれる『Roger Ver氏』が着任していることもあり注目を集めています。

Zcashではゼロ知識証明を活用したシールドトランザクションという技術を活用することで、送金者や受取人、送金額などの情報が第三者から隠されているのです。

この、シールドトランザクションとゼロ知識証明については、仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ)の仕組みとはの段落で解説していきます。

まずは、Zcashの基本情報を確認していきましょう。

独自通貨 ZEC
開発者 Zooko Wilcox
開発組織 Zcash Company
コンセンサスアルゴリズム Proof of Work
初期発行量 2100万枚
取引承認時間 約2.5分
半減期 4年ごと
ブロックサイズ 2MB
時価総額 約2200億円

時価総額は2018/1/10のCryptocurrency Market Capitalizationsのデータを参照しています。

コンセンサスアルゴリズムとは、どの取引データを台帳で管理するのかを決めるためのルールです。

基本情報で抑えておくべきは、半減期とは何かです。

半減期とは、4年ごとにZcashの新規発行量が半減することです。

Zcashには、4年(840,000ブロック)毎に、ZECの新規発行量が半減する半減期があります。

半減期により、供給量の調整が行われることで、『インフレの防止』や『価値の上昇』が期待されます。

現在の新規発行量は12.5ZECですが、半減期が来るたびに以下の報酬額に半減します。

回数 予定時期 報酬額
1回目 2020年10月末頃 6.25ZEC
2回目 2024年10月末頃 3.125ZEC
3回目 2028年10月末頃 1.5625ZEC

Zcashの基本情報を確認したところで、3つの特徴について確認していきましょう。

ジーキャッシュ(Zcash)には以下の3つの特徴があります。

  1. 高い匿名性
  2. 初期マイニング報酬の減額
  3. 特別な報酬

それぞれ確認していきましょう。

Zcashはシールドトランザクションとゼロ知識証明を活用することで高い匿名性を実現しています。

ビットコインでは、取引台帳であるブロックチェーンを活用すれば「どのアドレスから、どのアドレスにいくら送金したのかという情報」が第三者に公開されていますが、Zcashでは、「どのアドレスからどのアドレスにいくら送金した」という情報が、第三者に隠されています。

Zcashはシールドトランザクションとゼロ知識証明を活用することで高い匿名性を実現した状態で、取引データの整合性を担保しているのですが、仕組みの話は後述いたします。

Zcashでは、初期のバグの対処やマイニングによるゴールドラッシュを防ぐためマイニングによるZECの新規発行量を減額するスローマイニングを採用していました

スローマイニングでは最初マイニング報酬がありませんでしたが、34日かけて新規発行量が12.5ZECになるように設定されていました。

Zcashには、ファウンダー報酬という特別な報酬制度があり、マイニング報酬が投資家や、Zcash財団に分配されます。

ビットコインなど、マイニングを行っている仮想通貨では、マイニングした際に発行されるコインがマイニングを行った参加者(マイナー)に、報酬として100%支払われます。

しかし、Zcashでは、マイニング報酬をマイナーが90%、残りの10%をファウンダー報酬という形で、Zcash Companyに貢献するステークホルダー(利害関係者)が受けとることになっています。

ファウンダー報酬の割合は以下のとおりです。

・投資家 1.65%
・創設者、従業員、アドバイザー 5.72%
・戦略的予備金 1.19%
・Zcash財団 1.44%

ファウンダー報酬があることで、アドバイザーや投資家は、最低でも4年間はZcashの発展に貢献し、また、Zcashに関する虚偽の情報やを流すなど、Zcashに不利益となる妨害行為がないと考えられています。

ファウンダー報酬は4年間で終了するとされており、終了時期は2020年の予定です。

Zcashは、zk-SNARKというゼロ知識証明を使用することで、高い匿名性を担保しています。

次の段落では、Zcashで使用されているゼロ知識証明「zk-SNARKsについて解説していきます。

※コードなどを理解したという方は、原文とイーサリアムの創始者Vitalik Buterin氏の原文をご紹介していますので、そちらをご覧ください。

Zcashの匿名性の仕組みを理解するためには

  1. シールドトランザクション
  2. ゼロ知識証明

を理解する必要があります。

まずは、シールドトランザクションとは何かをご紹介します。

Zcashはシールドトランザクションを活用することで、「どのアドレスからどのアドレスにいくら送金した」という情報が、第三者に隠された状態で取引(トランザクション)をすることが可能です。

シールドトランザクションとは、シールドアドレスという特殊なアドレスを使用したトランザクションのことです。

Zcashには、zで始まるシールドアドレス(z-adress)の他に、tから始まるトランスペアレントアドレスがあります。

シールドアドレス同士のトランザクションの情報は暗号化された状態でブロックチェーンで管理されていますが、トランスペアレントアドレスはビットコインと同様に、トランザクション情報がブロックチェーン上で公開されています。

Zcashでは、後述するゼロ知識証明という技術によって、トランザクション情報が公開されていなくても、第三者がそのトランザクションの正当性を承認できているのです。

※シールドトランザクションとトランスペアレントトランザクション同士でも、取引は可能です。

ゼロ知識証明とは、自分(証明者)が知っていること(命題)が「真実」ということを証明する際に、命題が真実であるという以外の情報を与えることなく、命題が「真実」であることを第三者(承認者)に証明する技術です。

これだけではよくわからないという方もいると思うので、図をご覧ください。

図は、有名な論文How to explain zero-knowledge protocols to your childrenを参考に作成した図で、「洞窟内に存在する魔法の扉の合言葉を知っているという命題」をAさん(証明者)がBさん(承認者)に対して、魔法の合言葉が何かを明かすことなく、自分(証明者)は魔法のカギを知っていることを証明する手順を図解しています。

ただし、②の段階でBさんが指定した番号とAさんが入った番号が一致している場合、Aさんは合言葉を知っていなくてもBさんの要求を偶然満たすことが可能なので、証明は成立しません。

そこで、ゼロ知識証明では偶然での証明を確率的に0に近づけるために、同様の作業を複数回実行します。

仮に、同様の作業を40回繰り返した場合、40回全てでAさんとBさんの番号が一致する確率は約1兆分の1の確率です。

40回もやれば、そのうち何回かはAさん、Bさんの番号が一致せず、毎回AさんがBさんの指定する番号から出てこれればAさんは合言葉を知っていると確率論的に言えることになります。

ゼロ知識証明について、具体例を交えてご紹介してきましたが、まとめると、ゼロ知識証明を活用すれば、証明したい情報自体を明らかにしなくても、証明したい情報が正しいということを証明できるのです。

Zcashでは、zk-SNARK(Zero-Knowledge-Succinct Non-Interactive Arguments of Knowledge)というゼロ知識証明を活用することで、送金額やアドレスと送金内容などの生合成を、情報を明かさずに証明できています。

zk-SNARKsを活用しているZcashでは、証明鍵という特殊なKeyを活用し、約40秒ほどでトランザクション内容の整合性をを証明し、承認者は証明鍵を利用して、その証明の真偽を判断しています。

仮想通貨Zcashは以下のプロジェクトで活用されています。

  1. イーサリアム
    →メトロポリスというハードフォークで、zk-SNARKsを活用した技術が実装されました。
  2. JPモルガン
    →JPモルガンが提供する、Qurumというサービスにzk-SNARKsの技術が実装予定です
  3. ダークネットマーケット
    →AlphaBayという世界最大の闇サイト(現在は閉鎖されています)でZECによる決済が行われていました。

Zcashは顧客のプライバシー保護のために活用される一方で、AiphaBayという闇市場やマネーロンダリング(資金洗浄)など、違法取引に活用されてしまうという側面があります。

ちなみに、「Zcashは悪用されるのでは?」という質問に対して、Zcash側は「可能性はあるけど、悪い人は車もインターネットも使う」と述べ、「我々の目標は悪い人が使えないものを開発するのではなく、全世界の良い人をエンパワーできるものを開発することである」と述べています。

ここまでで、Zcashの概要や仕組みについてご理解いただけたかと思います。

Zcashは高い匿名性で顧客のプライバシーを保護する魅力的な仮想通貨ですが、使用者次第ではマネーロンダリングや闇市場などで悪用されてしまう恐れがあるのでしたね。

次の段落では、Zcashが公式に発表しているロードマップを引用し、今後Zcashはどのような発が期待できるのか解説していきます。

Zcashの現在の開発段階は「Sprout(芽)」と呼ばれていて、今後のアップデートで「Sapling(若木)」になると言われています。

Zcashの今後のアップデート内容(予定)

  1. Payment Disclosure
    →シールドトランザクションの情報を任意の参加者に開示できるようになります。
  2. Payment Off-loading
    →軽量ウォレットでもシールドアドレスにZECを安全に送金できるようになる
  3. Cross-Chain Atomic Transactions(XCAT)を導入
    →異なる仮想通貨同士(ex.ZECとBTC)のやりとりが、当事者間で安全に実行できる
  4. User-Issued Tokens
    →ユーザーが独自トークンをZcashプラットフォーム上で発行可能になる

Zcashでは、他にもライトニングネットワークの対応や、プライベートペイメントチャネルのBOLTなど、様々なアップデートを予定しており、Zcashの今後の動向に期待が高まります。

ここまでの記事をご覧の方で、ZECを購入したいという方もいらっしゃるかもしれませんね。

次の段落では、ZECを購入することができる国内・海外の取引所を一部抜粋し紹介していきます。興味のある方は是非ご覧ください。

Zcashの独自通貨ZECは、Cryptocurrency Market Capitalizations(2018/2/8時点)で確認できるだけでも、45か所の取引所で取り扱いがされています。

この記事では、45か所の取引所のうち『Binance(バイナンス)』についてご紹介します。

Binanceは仮想通貨の取引高が世界一で、「取り扱い通貨数が多い(約80種類)」、「手数料が安い(0.1%)」などのメリットがあります。

仮想通貨Zcashとは、発行枚数や半減期などの特徴がビットコインと一致していますが、下記のような特徴がありましたね。

  1. ゼロ知識証明を用いた匿名性の高さ
  2. ファウンダー報酬という特別な報酬
  3. スローマイニングを行なっていた

Zcashは匿名通貨と呼ばれることがあることから、マネーロンダリングやダークネットマーケットで悪用されるイメージが先行していますが、JPモルガンやイーサリアムにZcashのzk-SNARKsが採用されるなど、その技術の高さが注目されています。

国内では、匿名通貨は規制対象になるのではと噂もありますが、真偽のほどは定かではありません。

Zcashの今後の動向を見守っておくのも良いかもしれません。