目次

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  1. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)とは匿名性の高い仮想通貨
  2. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の開発目的と用途とは
  3. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の3つの特徴とは
  4. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の仕組みとは
  5. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の実用例
  6. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)の今後(ロードマップ)
  7. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)を購入できる取引所
  8. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)を管理するのにおすすめのウォレット
  9. 仮想通貨Zcash(ジーキャッシュ,ZEC)のまとめ
Large zcash

MoneroやDashとともに、匿名仮想通貨と呼ばれるZcash(ジーキャッシュ)。

時価総額ランキング19位に位置するなど、人気の高い仮想通貨です。

この記事にたどり着いた方は

「Zcashの開発目的や特徴とは?」 「Zcashの仕組みについて知りたい」 「Zcashの今後や取引所について知りたい」

など、様々な疑問・ニーズをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、MoblockではZcashの開発目的や特徴などの概要から、Zcashで使用されている仕組み、今後の動向まで、Zcashについて抑えるべき情報を、網羅的にわかりやすくご紹介します。

まずは、Zcashの開発目的とや基本情報を確認していきましょう。

Zcashとは、アドレスや送金した数量などが全世界に公開されているという匿名性に関する課題を解決するために開発された送金・支払いシステムのことで、システム内で使用される仮想通貨がZECです。

【注意事項】

主に次の2つがZsachと呼ばれています。

送金・支払いシステム
仮想通貨ZEC
取引所で取り扱いがされているのが、ZECです。

この記事では、読者の皆様の混乱を防ぐため、送金・支払いシステムのことを「Zcash」、Zcashの仮想通貨のことを「ZEC」と記載します。

ビットコインなどの仮想通貨には「送金情報が公開されている」という懸念点がありました。

ビットコインでは、「どのアドレスが、どのアドレスにいくら送金したのか」という情報が、全世界に開示されており、誰でも見ることが可能です。

※アドレスと個人情報は紐づいていないため、送金した人物を特定することはできません。

仮に、アドレスと個人情報が紐づいてしまえば、個人の購入履歴の流出。

最近では、ビットコインで給料や報酬を支払う会社もあるため、給料がバレるといった懸念点がありました。

しかし、Zcashでは以下の技術(仕組み)を活用することで、ネットワーク参加者のプライバシーを保護しようとしているのです。

  • シールドトランザクション
    送金情報を開示せずに、送金や支払いを可能にする技術
  • ゼロ知識証明
    送金情報を一切開示しなくても、取引の正当性(不正がないこと)の検証を可能にする技術

シールドトランザクション・ゼロ知識証明などの仕組みの詳細は後述します。

つまり、Zcashとは、シールドトランザクションやゼロ知識証明を活用することで、ユーザーのプライバシー保護を図る、送金・支払いシステムということです。

基本情報

独自通貨 ZEC
開発者 Zooko Wilcox
開発組織 Zcash Company
コンセンサスアルゴリズム Proof of Work
発行上限 2100万枚
取引承認時間 約2.5分
半減期 4年ごと
ブロックサイズ 2MB
公式サイト Zcashの公式サイト

基本情報で抑えておくべきは、半減期とは何かです。

半減期とは、4年ごとにZcashの新規発行量が半減することです。

Zcashには、4年(840,000ブロック)毎に、ZECの新規発行量が半減する半減期があります。

半減期により、供給量の調整が行われることで、『インフレの防止』や『価値の上昇』が期待されます。

現在の新規発行量は12.5ZECですが、半減期が来るたびに以下の報酬額に半減します。

回数 予定時期 報酬額
1回目 2020年10月末頃 6.25ZEC
2回目 2024年10月末頃 3.125ZEC
3回目 2028年10月末頃 1.5625ZEC

Zcashの基本情報を確認したところで、Zashの3つの特徴について確認していきましょう。

ジーキャッシュ(Zcash)には以下の3つの特徴があります。

  1. 高い匿名性
  2. 初期マイニング報酬の減額
  3. 特別な報酬

それぞれ確認していきましょう。

Zcashはシールドトランザクションとゼロ知識証明を活用することで高い匿名性を実現しています。

ビットコインでは、取引台帳であるブロックチェーンを活用すれば「どのアドレスから、どのアドレスにいくら送金したのかという情報」が第三者に公開されています。

一方、Zcashでは、「どのアドレスからどのアドレスにいくら送金した」という情報が、第三者に隠されています。

Zcashはシールドトランザクションとゼロ知識証明を活用することで高い匿名性を実現した状態で、取引データの整合性を担保しているのですが、仕組みの話は後述いたします。

Zcashでは、初期のバグの対処やマイニングによるゴールドラッシュを防ぐためマイニングによるZECの新規発行量を減額するスローマイニングを採用していました

スローマイニングでは最初マイニング報酬がありませんでしたが、34日かけて新規発行量が12.5ZECになるように設定されていました。

Zcashには、ファウンダー報酬という特別な報酬制度があり、マイニング報酬が投資家や、Zcash財団に分配されます。

ビットコインなど、マイニングを行っている仮想通貨では、マイニングした際に発行されるコインがマイニングを行った参加者(マイナー)に、報酬として100%支払われます。

しかし、Zcashでは、マイニング報酬をマイナーが90%、残りの10%をファウンダー報酬という形で、Zcash Companyに貢献するステークホルダー(利害関係者)が受けとることになっています。

ファウンダー報酬の割合は以下のとおりです。

・投資家 1.65%
・創設者、従業員、アドバイザー 5.72%
・戦略的予備金 1.19%
・Zcash財団 1.44%

ファウンダー報酬があることで、アドバイザーや投資家は、最低でも4年間はZcashの発展に貢献し、また、Zcashに関する虚偽の情報やを流すなど、Zcashに不利益となる妨害行為がないと考えられています。

ファウンダー報酬は4年間で終了するとされており、終了時期は2020年の予定です。

Zcashは、zk-SNARKというゼロ知識証明を使用することで、高い匿名性を担保しています。

次の段落では、Zcashで使用されているゼロ知識証明「zk-SNARKsについて解説していきます。

※コードなどを理解したという方は、原文とイーサリアムの創始者Vitalik Buterin氏の原文をご紹介していますので、そちらをご覧ください。

Zcashの匿名性の仕組みを理解するためには

  1. シールドトランザクション
  2. ゼロ知識証明

を理解する必要があります。

まずは、シールドトランザクションとは何かをご紹介します。

Zcashはシールドトランザクションを活用することで、「どのアドレスからどのアドレスにいくら送金した」という情報が、第三者に隠された状態で取引(トランザクション)をすることが可能です。

シールドトランザクションとは、シールドアドレスという特殊なアドレスを使用したトランザクションのことです。

Zcashには、zで始まるシールドアドレス(z-adress)の他に、tから始まるトランスペアレントアドレスがあります。

シールドアドレス同士のトランザクションの情報は暗号化された状態でブロックチェーンで管理されていますが、トランスペアレントアドレスはビットコインと同様に、トランザクション情報がブロックチェーン上で公開されています。

Zcashでは、後述するゼロ知識証明という技術によって、トランザクション情報が公開されていなくても、第三者がそのトランザクションの正当性を承認できているのです。

※シールドトランザクションとトランスペアレントトランザクション同士でも、取引は可能です。

ゼロ知識証明とは、自分(証明者)が知っていること(命題)が「真実」ということを証明する際に、命題が真実であるという以外の情報を与えることなく、命題が「真実」であることを第三者(承認者)に証明する技術です。

これだけではよくわからないという方もいると思うので、図をご覧ください。

図は、有名な論文How to explain zero-knowledge protocols to your childrenを参考に作成した図で、「洞窟内に存在する魔法の扉の合言葉を知っているという命題」をAさん(証明者)がBさん(承認者)に対して、魔法の合言葉が何かを明かすことなく、自分(証明者)は魔法のカギを知っていることを証明する手順を図解しています。

ただし、②の段階でBさんが指定した番号とAさんが入った番号が一致している場合、Aさんは合言葉を知っていなくてもBさんの要求を偶然満たすことが可能なので、証明は成立しません。

そこで、ゼロ知識証明では偶然での証明を確率的に0に近づけるために、同様の作業を複数回実行します。

仮に、同様の作業を40回繰り返した場合、40回全てでAさんとBさんの番号が一致する確率は約1兆分の1の確率です。

40回もやれば、そのうち何回かはAさん、Bさんの番号が一致せず、毎回AさんがBさんの指定する番号から出てこれればAさんは合言葉を知っていると確率論的に言えることになります。

ゼロ知識証明について、具体例を交えてご紹介してきましたが、まとめると、ゼロ知識証明を活用すれば、証明したい情報自体を明らかにしなくても、証明したい情報が正しいということを証明できるのです。

Zcashでは、zk-SNARK(Zero-Knowledge-Succinct Non-Interactive Arguments of Knowledge)というゼロ知識証明を活用することで、送金額やアドレスと送金内容などの整合性を、情報を明かさずに証明できています。

zk-SNARKsを活用しているZcashでは、証明鍵という特殊なKeyを活用し、約40秒ほどでトランザクション内容の整合性をを証明し、承認者は証明鍵を利用して、その証明の真偽を判断しています。

仮想通貨Zcashは以下のプロジェクトで活用されています。

  1. イーサリアム
    →メトロポリスというハードフォークで、zk-SNARKsを活用した技術が実装されました。
  2. JPモルガン
    →JPモルガンが提供する、Qurumというサービスにzk-SNARKsの技術が実装予定です
  3. ダークネットマーケット
    →AlphaBayという世界最大の闇サイト(現在は閉鎖されています)でZECによる決済が行われていました。

Zcashは顧客のプライバシー保護のために活用される一方で、AiphaBayという闇市場やマネーロンダリング(資金洗浄)など、違法取引に活用されてしまうという側面があります。

ちなみに、「Zcashは悪用されるのでは?」という質問に対して、Zcash側は「可能性はあるけど、悪い人は車もインターネットも使う」と述べ、「我々の目標は悪い人が使えないものを開発するのではなく、全世界の良い人をエンパワーできるものを開発することである」と述べています。

ここまでで、Zcashの概要や仕組みについてご理解いただけたかと思います。

Zcashは高い匿名性で顧客のプライバシーを保護する魅力的な仮想通貨ですが、使用者次第ではマネーロンダリングや闇市場などで悪用されてしまう恐れがあるのでしたね。

次の段落では、Zcashが公式に発表しているロードマップを引用し、今後Zcashはどのような発が期待できるのか解説していきます。

Zcashの現在の開発段階は「Sprout(芽)」と呼ばれていて、今後のアップデートで「Sapling(若木)」になると言われています。

Zcashの今後のアップデート内容(予定)

  1. Payment Disclosure
    →シールドトランザクションの情報を任意の参加者に開示できるようになります。
  2. Payment Off-loading
    →軽量ウォレットでもシールドアドレスにZECを安全に送金できるようになる
  3. Cross-Chain Atomic Transactions(XCAT)を導入
    →異なる仮想通貨同士(ex.ZECとBTC)のやりとりが、当事者間で安全に実行できる
  4. User-Issued Tokens
    →ユーザーが独自トークンをZcashプラットフォーム上で発行可能になる

Zcashでは、他にもライトニングネットワークの対応や、プライベートペイメントチャネルのBOLTなど、様々なアップデートを予定しており、Zcashの今後の動向に期待が高まります。

ここまでの記事をご覧の方で、ZECを購入したいという方もいらっしゃるかもしれませんね。

次の段落では、ZECを購入することができる国内・海外の取引所を一部抜粋し紹介していきます。興味のある方は是非ご覧ください。

Zcashの独自通貨ZECは、Cryptocurrency Market Capitalizations(2018/8/7時点)で確認できるだけでも、52か所の取引所で取り扱いがされています。

ZECは、金融庁からの認可のおりた国内の仮想通貨取引所では取り扱いがないため、海外取引所で購入する必要があります。

中でも、ZECを購入するのにおすすめの取引所、Binance(バイナンス)についてご紹介します。

Binance(バイナンス)は、マルタ島に拠点を置く仮想通貨取引所です。

Binaneの特徴

  1. 仮想通貨全体の取引高が高い
  2. 手数料が安い
    →取引手数料は一律0.1%(独自のBNB通貨を使って手数料を支払うと、手数料が半額になる)
  3. 上場させるコインを人気投票で決定する
  4. ハードフォークにより派生した通貨の付与に積極的に関与
  5. 取り扱っているコインの数が多い
    →2018年8月7日現在、146種類の通貨に対応している

Binanceでは、ZEC含め146種類の仮想通貨に対応しています。

ZEC以外の仮想通貨の購入を検討している方や、手数料の安い取引所をお探しの方は、Binanceを検討してみてはいかがでしょうか。

仮想通貨ZECを管理するのにおすすめのウォレットは、以下の2つです。

  • Coinomi
    スマートフォンで管理するタイプのウォレットで、無料で作成可能です。
  • Ledger Nano S USBのような端末で管理するたい方のウォレットで、セキュリティが最も優れていると言われるハードウェアウォレットの一つです。ただし有料なのでご注意ください。

国内では、Mt.Gox(マウントゴックス)社の倒産や、Coincheck(コインチェック)から約580億円相当のネム(XEM)が不正アクセスによって紛失した事件をきっかけに、仮想通貨を取引所ではなく自分のウォレットで安全に管理しようという方が増加しているのではないでしょうか。

取引所にZECを預けているのは不安で、自分のウォレットで管理したいという方は、上記2つのウォレットの利用を検討していてはいかがでしょうか。

【Coinomiダウンロードページ】

仮想通貨Zcashとは、発行枚数や半減期などの特徴がビットコインと一致していますが、下記のような特徴がありましたね。

  1. ゼロ知識証明を用いた匿名性の高さ
  2. ファウンダー報酬という特別な報酬
  3. スローマイニングを行なっていた

Zcashは匿名通貨と呼ばれることがあることから、マネーロンダリングやダークネットマーケットで悪用されるイメージが先行していますが、JPモルガンやイーサリアムにZcashのzk-SNARKsが採用されるなど、その技術の高さが注目されています。

国内では、匿名通貨は規制対象になるのではと噂もありますが、真偽のほどは定かではありません。

Zcashの今後の動向を見守っておくのも良いかもしれません。