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モネロ(Monero )とは、エスペラント語で「コイン」という意味を持つ匿名性の高い仮想通貨で、国内ではCoincheck取引所で取り扱いが行われています。
この記事をご覧の読者の方は、『購入前にモネロの概要を知りたい』『匿名性の高いモネロの仕組みなど、より発展した情報を知りたい』など、基本情報から、特徴や仕組みなどの発展した情報を知りたいのではないでしょうか。
この記事では、『仮想通貨モネロ(Monero)の概要や仕組み』などの情報を、わかりやすく解説しています。
モネロ(Monero)とは、バイトコイン(Bytecoin)という仮想通貨のを基に開発された仮想通貨で、リング署名やステルスアドレスという仕組みを使用することで、決済や送金の際に、取引履歴や送金主が第三者にはわからないという、匿名性の高さを実現しています。
匿名性の高さゆえに、後述するような闇サイトで悪用されることもあります。
リング署名とステルスアドレスに関してはモネロ(Monero)の仕組みの段落で解説しています。
まずは、モネロ(Monero)の基本情報について解説していきましょう。
モネロ(Monero)の基本情報
独自通貨 | XMR(モネロ) |
開発組織 | Monero Project |
コンセンサスアルゴリズム | PoW |
初期発行量 | 1840万枚 |
半減期 | なし |
時価総額 | 約6600億円(第11位) |
時価総額は2017/12/19におけるCryptocurrency Market Capitalizationsのデータを参照しています。
モネロには、ビットコインなどの一部の仮想通貨の存在する半減期が存在していません。
半減期とは仮想通貨の新規発行量が減少することで、ビットコインでは4年毎に新規発行量が半減になります。
モネロの基本情報を確認したところで、モネロの特徴につい解説していきます。
モネロ(Monero)には、以下の3つの特徴があります。
①高い匿名性
②ブロックサイズの制限がない
③マイニングが容易
マイニングとは取引データをまとめたブロックを、ブロックチェーンに追加するために行う一連の作業です。
では、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
モネロ(Monero)は、匿名性が高い仮想通貨で、『誰(どのアドレス)が、いくらの送金や決済を行ったのか』がわかりません。
ビットコインでは、アドレスから個人を特定することはできませんが、どのアドレスがいくら支払ったのか、いくらビットコインを受け取ったのかなどの情報が第三者に知られてしまいます。
モネロでは「CryptoNight」という匿名性に特化したアルゴリズムを採用し、「リング署名」「ステルスアドレス」を活用することで、取引履歴からをアドレスを特定することが非常に困難となっています。
モネロ(Monero)にはブロックサイズに制限がないことが特徴です。
ビットコインでは1つのブロックサイズは1MBと決まっているので、1つのブロックに格納できる取引データの数は決まっています。(1秒間に7取引といわれています)
ブロックサイズに制限がないので、取引量が多くなってもブロックサイズを増やすことで対応が可能で、多額の取引と承認時間の高速化が可能となります。
取引承認の時間は2分で、ビットコインの5倍の速さで取引の承認が可能です。
モネロ(Monero)のマイニングは、普段使用しているコンピューターなどの端末で簡単に行うことができます。
ビットコインでは、ASICというマイニング専用のコンピュータで、通常はこの専用機でマイニングを行います。ASICというのは、通貨のアルゴリズムごとに開発されている専用機です。
モネロ(Monero)のCrypto Night(アルゴリズム)に対応するASICは開発されていないため、一般のコンピューターでもマイニングが可能というわけです。
モネロのマイニングは一般の人可能なので、マイニングを行う業者が一国に集中せず、分散されています。
モネロ(Monero)の特徴は、高い匿名性と述べました。その高い匿名性は、以下の仕組みによるものです。
- リング署名
- ステルスアドレス
以下より詳しく解説していきます。

モネロ(Monero)は、図のように、個人ではなく複数人でまとめて署名をするため、個人を特定することが非常に困難となります。
送金や決済の際に、複数人またはグルーープで署名することをリング署名といいます。
複数人の署名があるため、受信者側は、誰(どのアドレス)が送金(や決済)をしたのか特定できなくなります。

モネロ(Monero)には、「閲覧用」「送金用」の2種類の秘密鍵が存在し、この2つの鍵からパブリックアドレスが生成されています。
パブリックアドレスとは、モネロの他の利用者に共有されているアドレスのことです。
そして、モネロでは図のワンタイムアドレスを活用することで、パブリックアドレスから取引履歴が見えないようになっています。
この仕組みをステルスアドレスと呼ぶのですが、以下、ステルスドレスの簡単な概要です。
- 送金先の人が受取人との間で使用する専用の鍵(共有鍵)を生成
- 送信者が、受取人宛てのワンタイムアドレスを作成し送金
- 受取人は共有鍵を活用して、ワンタイムアドレスが自分宛てに送られると判断する
→第三者には、ワンタイムアドレスが誰宛てに送られたのかわからない - 送金に関しては、すべてワンタイムアドレスに送られるので、公開アドレスを見ただけでは取引履歴はわからない
このようにモネロではステルスアドレスという技術を使用することで、個人アドレスから取引履歴を第三者に閲覧されるのを防いでいるのです。
ちなみに、閲覧用の秘密鍵を第三者に渡せば、取引履歴を公開できます。
モネロ(Monero)は、匿名性の高さゆえに、マネーロンダリングや、ダークネットマーケットで使用される可能性があります。
実際、モネロは麻薬や銃器などの不正商品を扱うダークネットマーケットの1つ、AlphaBay(アルファベイ)という世界最大の闇サイトで使用されていました。(現在は閉鎖されています)。
モネロでは、送金者すなわち、不正商品を購入した者を特定することが困難なので、このような闇サイトで使用されてしまうのです。
モネロ(Monero)取り扱っている日本の取引所である『Coincheck』の特徴と口座開設方法をご紹介します。
Coincheck(コインチェック)は、国内の取引所で最も多くの仮想通貨を扱っており、日本人にもわかりやすいUIなので、モネロ以外にも様々な仮想通貨を購入したい方におすすめです。
口座開設方法は以下の通りです。
- coincheckの公式HPへ
- ユーザー登録画面に情報入力
- 確認メールが届くのでリンクから個人情報入力
- 画面の指示に従って本人確認書類の提出
モネロ(Monero)では、リング署名やステルスアドレスを活用することで、高い匿名性を担保しているのでしたね。
匿名性の高さは、プライバシー保護の観点では素晴らしいことですが、それゆえにダークネットマーケットやマネーロンダリングなどで利用されてることも少なくないです。
海外ではこの匿名性が支持されており価格の上昇の一因となっていますが、規制の対象となる可能性も否定できないので注意が必要です。